「自由がない」という言葉の響き、嫌いです。
私は人生における優先順位を、10個の単語で表しましょうと言われたとき、絶対10個のうちに「自由」を入れますね。
だから、産後1,2か月、ほとんどまったく自由な時間がなかったときには、発狂しそうになっていました(^-^;
その頃に比べたら、随分、「自由」になったのですが、それでも、やっぱり小さな子供がいると、思うように出掛けられない&自分のペースで生活できないストレスを感じることはあります。
同じように、「子供が小さいから」自由がないと感じている人、「仕事が忙しい!」から自由がないと感じている人、「結婚したから」自由がないと感じている人、「親の介護があるから」自由がないと感じている人、自由がないと感じている人は、たくさんいると思います。
今日はそんな人の「自由がない!」というストレスを和らげる考え方を3つご紹介します。
Contents
「自由がない!」ストレスを和らげる1:ストレスは、「考え方」が作り出していると知る
たとえば、
「今日は2時間、好きなところに行って、好きなことをしてきていいですよ」
と言われた場合、
「2時間も自由にできるの?」と思う人と、「え? たった2時間で帰ってこないといけないの? 2時間じゃ、なにもできないじゃない」と思う人がいるはずです。
同じ人間でも、ここ数カ月くらいの生活によって、感じ方は変わるはずです。
休みが多く、バイトも少ない大学生活を送っている人なら、後者の感じ方をするでしょうが、たとえばその人が長期入院生活をすることになり、1か月ぶりに外出許可が出たのなら、「わ、2時間も?!」と思うかもしれません。
そんなふうに、感情は(ストレスも)、「事実」が作っているのではなく、その人の「考え」が作っています。
ですから、状況はどうしても変えられない! というのなら、考え方を変えましょう。
上の例のように、比較を使うのもお薦めです。
「今はとても不自由に感じる。でも、〇〇の頃よりは、随分楽になっている」
と考えることです。
また、この状況はずっと続くわけではないと考えることです。
今すぐに状況を変えることはできなくても、状況はじわじわと変わってくるはずです。
「〇年後(〇か月後、〇週間後)、私はこんな生活を送っている」
という理想を思い浮かべ、そこに必ず到達できると信じて、日々を送りましょう。
足元の闇ばかり見ているより、遠くであっても光を見つめて歩くほうが、気持ちはずいぶん楽になります。
「自由がない!」ストレスを和らげる2:自分が選択していると考える
「自由がない!」「大変だ!」「忙しい!」と、マイナスの感情に取りつかれているとき、人は、「〇〇のせいで」と、人や物のせいで、自分がその状態に置かれてしまったと考えがちです。
つまり、自分はただの「被害者」なのであって、自分で自ら決められることなんて、なにもないのだ、と。
でも、そうでしょうか?
たとえば、
「子供が小さいから、日曜日に友達から誘われたのに、出掛けられなかった。自分には自由がない」
と考えたとします。
でも、選択肢は他にもあったはずです。
子供を連れて、友達と一緒に出掛けることができたかもしれません。
それが無理だった場合でも、子供を誰かに預けることもできます。
たとえ夫が仕事でいなくて、両親が遠くに住んでいて頼れなかったとしても、一時的に子どもを預かってくれる場所は、土日でも、探せば、あります。(土日も開いている保育園の一時預かりとか、ファミリーサポートとか)
でも、そんな他の選択肢を選ばず、あなたは「友達の誘いを断り、子供と過ごす」ということを「選択した」のです。
たとえ、「友達と出掛けられなかった」という事実は変わらなくても、「子供がいるせいで、友達と会えなかった」より、「自分は子供と過ごすことを選んだ」と考えたほうが、ストレスは減ります。
自由というのは、自分で決められる状態のことであり、不自由というのは、人に決められたことに縛られることだからです。
これは、仕事のことでも同じです。
「残業を命じられたから、楽しみにしていたイベントに行けなかった」という場合も、本当に残業を断るという選択肢はなかったのか? なかったのなら、なぜなかったのか?(断ることで、あとあと評価に響くのが怖いから? 仕事を失ったらどうしようと不安だから?)を、しっかり考えてみましょう。
よく考えてみると、自分が「選択できないこと」は、実はそう多くないことに気づくはずです。
戦時下とか、牢屋に入れられてしまったというのでもない限り、人間、そう簡単に自由は奪われません。
どんな状況でも、自分が主体的に選んでいるのだと考えることで、状況が変わらなくても、気持ちはずいぶん楽になるはずです。
そして、いざというとき、悔いのない選択ができるよう、人生における自分の優先順位を明確にしておくことも大切です。
「自由がない!」ストレスを和らげる3:制約を楽しむ
1日1時間も自由な時間がないくらいハードな状況が、数カ月以上ずっと続くようなら(仕事なら、過労死寸前ですよね……)、状況を変えることを考えましょう。
方法2の「自分が選択していると考える」を逆に使って、できるだけ自由を選択できるように、あらゆる手を尽くしましょう。
たとえば「過労死するよりは、仕事がなくなる方を選ぶ」とか、「深刻なうつ状態になるよりは、子育てや家族の介護を誰かに依頼する方を選ぶ」とか。
でも、そこまで深刻な状況ではなく、「自由気ままな学生時代に比べると、本当に時間がなくなったなぁ」と感じるとか、「子供が生まれる前に比べると、時間の貴重さが全然違うなぁ」と感じるくらいなら、「制約を楽しむ」という考え方もお薦めです。
人間、時間がたくさんあるときより、「2時間だけでこれを終わらせなければ」という状況になったほうが、効率よく仕事ができたりします。
また、本当に何もすることがない「自由」というのは、退屈で、恐ろしくつまらないものかもしれません(この「自由」は、使いこなせる人と、使いこなせない人がいるように感じます)。
以前、劇団を主宰していた頃の三谷幸喜さんは、インタビューでこんなことを語っていました。
「舞台は、暗転を使えば、いくらでも場所も時間も変えられるけれど、僕は敢えて、暗転を使わない。1つの場所で、実際の演劇と同じだけの時間の流れる芝居を作る。僕はそういう制約がある方が、書きやすい」
最初、「へぇ」と驚きましたが、そのあと、「確かにそういうのもあるかもな」と感じました。
制約があったほうが、発想力が鍛えられたり、時間を効率よく使えたり、物事のやりくりをするスキルが磨かれたりします。
いっときの「自由がない」「時間がない」状況なら、それを自分を鍛えるチャンスとして楽しんでみることもお薦めです。
※でも本当、先にも書いたように、限界近い「自由がない」状態が長く続き、心や体に不調をきたしそうなら、状況を変えることを選択してくださいね。
【参考記事】選択肢は多い方がいい? 制約を楽しむという考え方も素敵
まとめ:「自由がない!」ストレスへの対処法はこれ!
今回の記事では、下記のような考え方を紹介しました。
- 考え方を変え、「以前よりは良くなった」と、プラスに捉える。
- または、「〇年後(〇か月後、〇週間後)には、こうなっている」と自由な自分を想像し、その未来を見つめて、日々を生きる
- 被害者意識に陥らず、自分で今の状況を「選択している」と考える
- 制約がある方が、実は自由なのかもしれないと考える
- 制約がある「今」をスキルを磨くチャンスだととらえる
また、「自由がない」と感じているときでも、数分間、目をつむり、頭をできるだけ真っ白にすると、頭や心がすっきりとし、その時間は意外と「自由」を味わえたりします。
不自由というのは、いろいろなものに追い立てられ、窮屈な状態ですから、心や頭を解放してあげられれば、案外、自由を感じられたりもするのですよ。
どんな状況でも楽しめる人が、結局、人生の勝者です。
自分を「敗者」のように感じないよう、自分の思考はしっかりコントロールし、人生における優先順位を明確にしておきましょう。
何か参考になることがあれば、幸いです。