一昨日の夜は、小説家の森沢明夫さんを囲む「もりちゃんを囲む会」に参加してきました。
森沢さんと言えば、書くもの書くもの映画化される大先生ですが、「もりちゃんを囲む会」の第1回は、森沢さんが一番最初の小説「海を抱いたビー玉」を出したすぐ後くらいに開催されたので、今回でこの会も10周年!
そして私は、第1回から、ほとんど休むことなく、会に参加し続けています!
なのに、森沢さんとちゃんと話した記憶が数回くらいしかない(^-^;
……と書くと、積極的な人が森沢さんを独占してしまって、控えめな人は話しかけられない、みたいな状況を想像しがちだけれど、そんなことではなく……。
単純に、「囲む会のメンバー」と会って、話をするのが楽しいから、森沢さんとは別のテーブルで勝手に盛り上がっている感じ。
(そんな常連メンバーのことを、「囲まないメンバー」と呼んでいるくらい(笑))
そんな、面白い会です。
で、その囲む会には、森沢さんの「虹の岬の喫茶店」を漫画化した天沼琴未さんも去年くらいから来られていて、一昨日は、初めてきちんと話ができた。
森沢さんにも久しぶりにサインをもらった。
(いや、ちゃんと本は出たら買っているんだけど、毎回、サインをもらいに行くのもなんか違う気がして……)
小説(原作)が好きだと、それの映画化とか漫画化に対して何か言いたくなってしまう、みたいな人も多いみたいだけれど、私は、「虹の岬」は、小説もいいし、漫画はさらにいいと思う。
森沢さんが描きたかった世界がしっかりと尊重されていて、さらにそれに天沼さんのセンスとか想いも載せられていて、より良くなっている感じ。
「虹の岬」は吉永小百合さん主演で映画化されているので、喫茶店のオーナーのイメージが吉永小百合さんになってしまっている人も多いと思うけれど、最初にちょっと「あれ?」と思っただけで、私は、琴未さんの描く女性の像はすっと入ってきたな(漫画では、普通の年配の女性として描かれている)。
で、今回琴未さんと話していて、見せてもらったのが、このイラスト。
これは琴未さんが、「虹の岬」を読んで、そこからイメージした映像をラフスケッチしたものだそう。当時、琴未さんは森沢さんと知り合いだったわけではなく、ただ一人の読者であり、Twitterのフォロワーだったとか。
でも、それをTwitterでアップしたところ、森沢さんがそれに気づいてくれて、その後、とんとん拍子に今回の漫画化に行き着いたというシンデレラストーリー。
琴未さんはもともと青年誌で漫画を描いていたのだけれど、精神的にしんどくなったのもあって、その仕事から離れていて、当時は、精神的にも仕事の状況としても、どん底に近い状態だったそう。
でも、森沢さんの小説に一読者として癒され、救われ、だから純粋にその世界を表現したいと思ってイラストにして、アップした。そうしたら、森沢さんとつながり、仕事にもつながった。
琴未さんは、「森沢さんとの出会いによって、すべてが本当に良くなっていった。このTwitterの投稿の日は、大事な記念日」と言われていたけれど、本当にそうなんだろうな。
最近、よく思うのだけれど、「こういう行動をしておいた方が、きっと後のためにいいだろう」とか「ここは押さえておかないと、あとでまずくなる」とか、人は計算で動きがちだけど、人生の転機って、そんな「計算」からは生まれないものの気がする。
もちろん、やるべきだと感じることはやったほうがいいけれど、本当に大事なことだけをやっていたら、あとの流れは、自然と生まれるんじゃないかな、と。
どうやったって、必要な人とは繋がるし、必要なことはやってくる。
チャンスの女神は前髪しかないとか言われるけれど、チャンスの女神は、気づいてもらえなければ、またぐるりと一周して、目の前を走ってくれる。
それくらい、本当は世界って優しい場所なんじゃないかと、なんか思うんだよね。
ということで、私にも、きっとそろそろどこかからいい話が……来たらいいなぁ(笑)
森沢さんもブログで、
「近い将来、このなかから小説家仲間が出る気がしています(^^)v」
と書いてくれていたし、頑張ろう~。
→ https://blogs.yahoo.co.jp/osakana920/72194435.html
★『虹の岬の喫茶店』のコミック、お薦め♪ 癒されるし、なんか想像力をかきたてられる世界観と空気感がある。