学校に「膝つき雑巾がけ」の時間を取り入れることで、子供たちが落ち着いたという新聞記事があった。
一定時間、口を開かず、目の前の床を黙々と掃除するという時間らしい。確かにそういう時間があると、人は一種、瞑想状態になる。
以前は、意識して情報を集める時代だったけれど、今は、意識しないと外からの情報に常にさらされる時代になっている。
ご飯を食べるときにもテレビがついていて当たり前になり、寝る直前までスマホを離さない生活をしている人も多いはず。
寝ることで、知識は整理されると言うけれど、感情の整理はそれだけではきっと、追いつかない。
だから、自分が何に腹をたてているのか、何にやりきれない気持ちになっているのかもわからず、いや、今、自分が腹をたてている、悲しい気分になっているという自覚もなく、混乱した行動を取る。
それが、ひどい場合は暴力になり、いじめになる。
そこまでいかなくても、自分としっかり向き合う時間がなければ、思考は常に混乱し、自分の気持ちがわからなくなっていく。
本当に心の底から湧いてくる、これが好きだという思い、これをしたいという思い、そんな感情と出会える子ってほんの一部なのかもしれない。
自分が分からないから、周りの意見をそのまま鵜呑みにして生きる。
でも、周りの意見も他の誰かが、なんとなく正しそうと取り入れただけの意見。
断片的に人の意見を取り入れて、整合性のない、凸凹した物体になっているのが、今の社会であって、多くの大人たち、子供たち。
自分の心の声に従えば、もっとずっとシンプルになる。
論理的に考えなくても、整合性のある、核がしっかりした人になる。
毎日意識して、外からの刺激を断ち、自分と向き合う時間を作る。
その積み重ねが、あなたを必ず今より魅力的で、パワーのある人にする。