ちょっと前に「きっと、うまくいく」という映画を見た。
「インドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE」を舞台にしたコメディ。コメディだけど、学歴社会への批判がしっかり込められている傑作。
3人の仲間のうち、教授から目をつけられている一番の問題児(ランチョー)は、成績優秀で、いつも1番を取っている。他の2人は頑張っているのに、いつも成績は一番下。
そんな成績下位の友人に、ランチョーが言った言葉が心に残った。
※うろ覚えのセリフなので、正確ではないです。
僕は科学に底知れぬ情熱を持っている。だから良い成績が取れる。
でも、お前の情熱は、科学にはない。他のところにある。ただそれだけのこと。
人は、情熱を持てることに取り組んだとき、恐ろしいほどの力を発揮する。
でも、多くの人は、自分の情熱の向かう方向に、進んでいない。
それは、周りからの期待があり、周りの人の目があるから。
そして、情熱のないところで頑張っては、
「なんで、うまくできないのだろう。
なぜ自分は、他の人のようにちゃんとできないのだろう」
と、思う。
でも、それが、本当は当たり前。
誰も他の人のようには、本当はできないし、生きられない。
器用な人はそれができちゃったりもするけれど、でも、やっているうちに心の渇きに気づく。
地球上のすべての人が、心から愛した人と結婚したいと思っても、そう大した争いは起きないように、みんな嗜好は異なっている。
だからきっと、みんなが心から情熱を傾けられることを仕事にしようとしても、今ほどゆがんだ世界にはならない。
一つ一つ違ったピースがぴたっと一つの世界を作り出すパズルみたいに、一人一人が情熱に導かれるまま進んでいけば、今より争いは減り、みんな、もっと満足いく生き方ができるようになり、世界だって、もっと素敵に輝くんじゃないだろうか。
「なんで、みんなみたいに、ちゃんと、できないのだろう」
「なんで、あの人みたいに、うまくできないのだろう」
そう思ったときは、もしかしたら間違った方向に進んでいるという合図なのかも。
あなたにはもっと、あなたの才能を発揮できる場所がある。