先日、「セミナーに集客したければ、告知文に最低限書きたい5つの情報」という記事をアップしました。
そこでは、来る人の「ゴール」をしっかり見せてあげることが大事ですよということを書いたのですが、自分にとっては当たり前のことでも、「そうやってセミナーの企画って立てるものだったんですね」という感想を多数頂きました。
セミナー開催に限らず、起業して一人で色々なことをこなしていると、つい、目先のことだけで、いっぱいいっぱいになってしまうものです。
起業せず、会社という組織の中で働いていても、同じようなことを繰り返していると、ついつい、「小手先の技」で日々の業務を進めてしまいます。
かく言う私も年に何十種類ものセミナーの企画・告知・運営をしていた頃は、流れ作業のような感じで仕事をしていたこともありました。
でも、それでは、販売・集客にも、事業にもいずれ行き詰ってしまいます。
今日は販売・集客、事業発展のために大切な「軸」づくりの話を書きたいと思います。
Contents
売るため、集客するために必要な「軸」とは?
ゴールがしっかりみえていないとセミナーに集客できないように、商品・サービスも、「軸」がないと、なかなか売れません。
思うに商売というのは、本来こういう流れで作られていくものだと思うのです。
想い・理念
最初に、
「自分はこの仕事を通して、世の中にこんなふうに貢献したい。世の中にこんな価値をつけたしたい」
という想いがあり、事業は開始されるはずです。
会社であれば、それが「経営理念」などになります。
商品・サービス
その想いを実現するものとして、具体的な商品・サービスができあがります。
「2」をさらに細分化すると、まずは商品・サービスの「コンセプト」が出来上がり(セミナーでいうところの、「ターゲット」と「ゴール」みたいなもの)、「コンセプト」がはっきりしたら、それを具体的な形に落とし込んでいくという流れです。
たとえばセミナーの詳しい内容を決めたり、開催場所や料金を決めたりする。サービスの具体的な形や提供方法を決める。商品開発をする、などです。
販売する
そして、サービスや商品の形がしっかり決まったら、販売活動に入るわけです。
サイトにサービス内容を載せたり、広告を出したり、チラシやDMをまいたり、業種によって販促活動の方法は大きく変わると思いますが。
商品づくりや宣伝活動にばかり気を取られていませんか?
でも、先にも書いたように、起業して一人でやっている場合、周りの人が順調に売り上げをあげているようだ、仕事を取ってきているようだと思うと、つい、
「自分ももっと手っ取り早くお金になることをしなくては」
「高額商品を作らなくては」
など、どんどんん、理念や想いを忘れた「商品づくり」に走ってしまいます。
そして商品を作ったから、それを売らないとと、サイトやブログやSNSで宣伝したり、知り合いに広めようとするわけですが、そんなときの状態は、こんな感じです。
もはや「想い・理念」はどこかへ忘れ去られ、「商品」ありきの頭でっかちな「商売」になっています。
宣伝文だけでは、商売は軌道に乗らない
本当に優秀なコピーライターとか、クリエイティブディレクターなどは、多分、商品の企画の段階からかなり口を出すんだと思うんですよね。
先の図のような「商品ありき」のものを持ってこられて、「とにかくこれを売る文章を書いてください」と言われても、厳しいことも多いはずです。
ま、見せ方でどうにかなることはありますし、見せ方だけでも工夫して、売れるようにするのが、宣伝文を書くライターの腕の見せ所でもあるんでしょうが。
でも、そういう仕事をたくさんやっていると、「虚しい」ということに、私はちょっと気づきました。
そういう商品を売ろうとしている人も、忙しかったり、稼がなきゃいけないという焦りで「心」を無くしてしまっているのでしょうけれど、そういう「心」のこもっていない商品の宣伝文を書いている自分も、「心」が段々なくなる感じ。
起業家・経営者インタビューは「想い・理念」と向き合う時間
それに対して、起業家や経営者にインタビューして、そのインタビューを記事にまとめるという仕事は、もっと「想い」に触れるものです。
今、どんな仕事をしているか、つまり「2」の「サービス・商品」についても話を聴きますが、あくまで、「1」の「想い・理念」があっての、「サービス・商品」の話を伺います。
だからそこで出てくるのは、稼ぎのためではなく、「想い・理念」にしっかり紐づいた「サービス」の話なわけです。
たとえ経営者インタビューを「商品宣伝文」のために使うのだとしても、「想い・理念」から始まった話は、しっかり、最初の図のような「軸」のある内容になります。
今まで「素敵な仕事人」インタビューを受けてくださった方の何割かは、
「自分自身は変わっていないけれど、自分の想いが周りの人に正しく伝えられた」
と喜んでくださり、何割かの方は
「自分の想いが整理されて、自信をもって、自分が決めた道を進んでいけそうな気がした」
と、感謝の言葉を伝えてくれました。
独立して何年も経っている人でも、常に自分の進むべき道には迷い、常に「この道でいいのか」と自問しながら進んでいるのだということも、50人以上のインタビューから私も学びました。
そして、きちんと自分の想いと密接につながったサービスを提供している人は、頻繁に自分の「想い・理念」と向き合う機会を持っているのだ、ということも。
独立してから長く、自分自身のミッションとの向き合い方がうまい方もいますが、そうでない人にとっては、自分の独立したときの想いや、サービスを通して自分が社会に与えたい価値について、誰かにじっくり聞いてもらえる機会を持つのも、大切だと思います。
そして、その「想い」を人に発信することも、自分自身で忘れないように、文章にまとめておくことも。
1年ほど前にインタビューさせていただいたソプラノ歌手の竹林加寿子さんが、先日facebookで、1年前の記事を改めてシェアしてくださいました。
そのとき、
というコメントも頂きました。
こんな想いで頑張ってきたし、今、頑張っている、ということを形にし、さらに何年か後に振り返れるというのも、記事にするメリットですね。
インタビューというと、「自分で自分のことが完璧に分かっていて、これから何がしたいのかも明確にこたられないといけない」と思われる方もいるのですが、次に進む方向に迷っているときにも、カウンセリング的な位置づけとして、インタビューを受けるというのも、いいかもしれません。
※現在、遊部香は、個人の方からのインタビュー執筆のご依頼は受けておりません。
まとめておくって大切な事ですね〜。
わらしべ長者体質で色んな事やってきていたんだ〜ってあらためて観じました〜。
いま、このタイミングに、こうやって振り返れる事、これは間違いなく、ラッキー✨わらしべ長者体質な事です!!!