何歳まで働く? どれくらいの稼ぐ? これからの働き方を考えよう

多くの人はまだはっきりとした形では変化を感じていないかもしれませんが、漠然と「今後、自分たちの働く環境は大きく変わるはずだ」とは思っているはずです。

そしてその漠然とした思いが、「何歳まで働けばいいんだ?」という不安につながったり、自分たちの世代よりも変化の予兆に敏感な若者に対する「最近の若者は……」という不満につながったりしています。

今日は、元社労士であり、「働き方」に関する文章も多く執筆しているライターという立場で、「これからの働き方予測」を書いてみようと思います。

これから働く環境はこうなる(予想)

  1.  定年年齢がどんどん引き上げられていく(定年がなくなる)
  2.  年金の支給開始年齢が引き上げられる上に、寿命は長くなっていくので、経済的な面で考えても、長く働かざるを得なくなる人が増える
  3. 少子高齢化が進むので、親の介護をしながら働かなくてはいけない人が増える(フルタイムで、ばりばり残業しながら働く、ということが難しい人が増える)
  4. 外国人雇用が進む。ロボットやAIによってとってかわられる仕事も増えていく(日本人が従事する職業の幅が狭まるかも)。
  5. 副業・兼業する人が増える(政府が今、「働き方改革」によって副業・兼業を後押ししている)
  6. 「5」の延長として、会社を辞め、独立する人も増える
  7.  企業に勤めている人のなかでも、テレワークで働く人も増える(政府はテレワークも推進している)

「予想」と書きましたが、ほぼ間違いない未来の姿だと思います。

今は様々なところで人手不足が問題になり、売り手市場(就職したい人のほうに有利な市場)になっていますが、今後もずっとこの傾向が続くわけではないはずです。

なぜなら、「3」のように働く日本人は減りますが、その代わりに外国人やロボットが入ってくるはずだからです(その過渡期には、売り手市場が続くでしょう)。

ですから将来、重宝され、引く手あまたになるのは、外国人やロボットの「上司」になれる人。つまり、外国語(英語だけでなく、これから増えてくるアジア系の人が話す言葉ができるとより良いはずです)かIT系に強く、さらにマネジメント能力もある人であると考えられます。

何歳まで働く?

  • 年金の支給開始年齢が下がる
  • 寿命は延びる
  • だから年をとっても働き続けないといけない

と言われると、「え~、60歳には引退して、それからは趣味ややりたいことで自由に生きられると思っていたのに……」と感じる人も少なくないでしょう。

でも、そういう人ほど、発想を変えてみてください。

今までは、

  • 22歳から60歳までの38年でバリバリ働いて、蓄えて、60歳から80歳くらいまでの20年間を年金とそれまでの貯金で生きる

というのが「普通」の生き方だったかもしれません。

特に女性が結婚したら、専業主婦になるのが当たり前だった時代は、男性は38年間はできるだけ「働くこと」に専念し、多くのお金を稼ぎ、子供を育て、将来のために貯蓄もしなくてはいけませんでした。

でも、

  • 働く期間が延び
  • 夫婦共働きが当たり前になり
  • 養育費のかかる子供の数が少なくなった

のなら、その43年なり48年なりを、ずっとアクセル全開で走り続ける必要はありません。

今はまだ日本の社会は、「再挑戦」が難しいですが、今後は、もう少し企業側も柔軟な採用を取り入れ始めるはずです。

そうなれば、たとえば45年ある勤労期間のうち、30年はフルタイムで働くけれど、途中11年はフリーランスで働き、あと4年はパートで働きながら、学校に通って新たなスキルを身に着けるなどということも可能です。

つまり、今までと同じイメージの「労働」がただ長くなるというより、「勤労期間が長くなった分、様々なことにチャレンジし、様々な経験が積めるようになる」イメージです。

そう考えれば、少し希望も見えてきませんか?

このあたりのことは、昨年ベストセラーになった「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」に書かれています。アメリカの話ですが、きっとこの流れは、少し遅れて日本にもやってくるはずです。「これからの働き方」を考えるうえで、非常に参考になる本です。是非、読んでみてください!

「LIFE SHIFT」を読んでの感想は、「「LIFE SHIFT」から考える何歳まで、どう働くか?」という記事にも書いています。

働くスタイルも変わる

また、たとえずっと「社員」という立場だけで勤労期間を終えるとしても、「社員」の働くスタイルも、今後、変化していくと思われます。

先にも書いたように、政府もテレワークを推進していますし、ITの進歩によって、テレワークが可能になる仕事も格段に増えていっています。

また、親の介護などの制約によって、フルタイムで出社できない人も増えてくるでしょう。

そんななか、「働く」というイメージ自体も、将来的にはずいぶん変わってくるのではないかと感じます。

友人が「満員電車で通勤する時間がなければ、もっと生産的に働ける気がする」と以前こぼしていましたが、通勤で消耗されているエネルギーや、時間を、もっと「仕事」に向けられる未来も遠くはないはずです。

テレワークでは、今まで以上に社内のコミュニケーションの取り方が難しくなるかもしれませんが、逆にパワハラ上司の存在からは逃れられるなど、メリットも産まれそうです。

環境だけでなく、人の価値観も変わっている

働く環境は、そのように、昔と比べてだいぶ変わってきましたし、これからも大きく変わることが予想されます。

しかし、変わっているのは、働く環境だけではありません。働く「人」自身もずいぶん変わってきています。

日本生産性本部というところが毎年、新入社員教育等の参加者に向けて、意識調査を行っているのですが、今年3月に発表された「2016年度 新入社員 秋の意識調査」の結果は、「今どきの若者」の意識をよく表していて、興味深かったです。

ポイントは5つ。

  • 【過去最高】条件のよい会社があればさっさと移るほうが得である(54.6%)
  • 【過去最低】 自分には仕事を通じてかなえたい「夢」がある(37.8%)
  • 【過去最高】残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間が使える職場が良い(86.3% )
  • 【過去最低】会社の親睦行事に参加したい(61.5%)
  • 【過去最高】子供が生まれたときには、育休を取得したい(84.1%)

上の世代の人からみたら、「おいおい、大丈夫か……?」という結果でしょう。

でも、今50代・60代の人と、今20代・30代の人はまったく違う時代を生きてきているのです(私も所属する40代はある意味過渡期で、どちらに入れるか迷う)。

終身雇用が当たり前。会社は従業員を家族のように思い、従業員も会社を家族と同じように大切に考えていた時代とは、今は大きく違います。

若い人たちは、日本の景気が悪い時しか知りません。物心つく頃には、企業は雇用調整しやすい派遣社員や契約社員を多く雇うようになり、リーマンショックなどで不況に陥ると、容赦なくそういう人たちを切り捨てていく……そんなニュースを当たり前のように見て、育ってきました。

そんな世代と、プロジェクトXの時代を知っている世代が同じ価値観で生きられるわけがありません。

「残業は嫌だ。自分の時間が欲しい」「会社の人付き合いで時間を取られたくない」という考え方は、「大人」の世代から見ると、「わがまま」と映るかもしれません。

でも、若者たちはこう考えているのです。

  • いくら会社に忠誠心を見せても、給料はこれからさほど上がるようには思えない。それなら、副業で稼いだほうがいい。
  • 自分たちの世代は、引退したら悠々自適に趣味に没頭できるわけではない。それなら、今からワークライフバランスを大切にして、日々を楽しみたい。
  • いつ今の会社がやばくなるか分からないから、社内の人とだけ仲良くするより、もっと外の世界の人とつながっておきたい。

この感覚を「確かにそうだな」と感じられない人は、ちょっと頭が固くなっているかもしれません。

これからの環境変化を乗り切るためには、思考をもうちょっと柔軟にし、視野を広げてみることをお勧めします。

いくら稼ぐべきか?も変わっている

また、最近の20代・30代の人の多くは、高級時計にも、高級外車にも興味ないと言います。

「高級」でなくても、「車」自体を持つ必要性を感じず、必要な時だけレンタルやシェアで使えばいいという考え方も広まっています。

私(1975年生まれ)が小さい頃は、ある程度の金額を出さないと良い服は買えませんでしたが、最近は、ユニクロでも、かなり質が高いと感じますし、見栄を張らなければ、衣・食・住(住にはやっぱりまだ、お金がかかるかな……?)をまかなうのに、以前ほどお金が必要でなくなっているようにも感じます。

以前「イケダハヤトさんに学ぶ 新しい若者の仕事観」という記事でも紹介しましたが(イケダハヤトさんは、1986年生まれのプロブロガー)、「本当に必要なお金を考えたら、そんなに大した金額じゃないんじゃない?」というイケダさんの問いかけには、うなづけます。

  • 年金の支給開始年齢が上がるだろう。もらえる年金額は下がるだろう。
  • それなのに、寿命は長くなるだろう
  • 定年まで働いても、給料はさほど上がらないだろう

という部分だけ考えると、悲観的になってしまいますが、

  • これからも低価格で高品質のものは増えてくるだろう
  • リサイクル市場(メルカリのような個人対個人の中古売買も含め)は拡大するだろう
  • 自分だけが貧しくなるのではなく、周りも同じように貧しくなるのなら、それでも生き残れるように社会が変わるだろう

そう楽観的に考えることもできます。

私はフリーで働いている立場ですが、フリーで(もしくは起業して)年1000万円稼ごうと思ったら、大変です。

でも、自分に必要な最低限の金額をはじき出し、まずはそれを稼げるように目指すということなら、ハードルは意外と高くないはずです。

社労士として開業しようとしていたころは、「独立するなら、社員時代の2倍は稼げるようにならないと意味がない」などという言葉をよく聞きました。

金銭的なメリットだけ考えて独立するならそうでしょうが、「やりがい」とか「ワークライフバランス」のために独立するなら、「社員時代の2倍」なんて目指す必要はないのです。

経費を引いた金額が、生活費+ちょっと貯金ができれば、十分なはずです。

また、一生自営業と考えるのでなければ、人生80年なり100年なりの全体でバランスを取って、必要な金額も考えるべきです。

最近、ミニマリスト(必要最小限の物で暮らすことに価値を見出している人たち)という言葉もよく聞きますが、生活するのに必要な金額が少ない人ほど、働き方の可能性は広げられるように思います。

まとめ:これからどう働くべきか?

これからの社会の変化に柔軟に対応するためには、「働く」という概念を大幅に変えていく必要があると思います。

「大学を卒業して、会社に入り、その会社で出世していき、60歳で引退し、引退後は退職金と年金で暮らす」という未来は、今、40代より若い世代には、きっと現実的ではないはずです。

今のうちから、

  • 自分の価値観を明確にする
  • 自分のスキルの棚卸をする(会社の存在なしで、お金を得るために、どんなことができそうか考えておく)
  • 自分の生活に必要なお金はどれくらいなのか、冷静に考えてみる

そんな、自分と向き合い、将来のことをじっくり感がる時間を取ってみることをお勧めします。

今までずっと雇用される形で働いてきたのなら、起業を考えている人、起業家が集まっているような場所に足を運んで(もしくは、独立して働いている友人などに会って)、「雇われずに働くというのはどういうことか」など、刺激を受けることもいいかもしれません。

自分と違うスタイルで働いている人の存在を身近に感じることで、視野は広がるはずです。

そして、大きな変化が予想される未来、有利に生きられるのは、視野が広く、様々な選択肢を持っている人だと思います。

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執筆者:遊部 香(あそべ かおり)



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