私は前職で、セミナーの告知文を数多く作ってきました。
セミナー告知文もランディングページの一種ですが、今日は「ランディングページ」に焦点を当てて、記事を書いてみます。
ランディングページというのは、「他のページへのリンクなどを極力排除した1枚の下に長いページ」のことです。
セミナーや商品の良さをとにかく1ページに詰めこんで人に伝え、最後の「購入」ボタンを押させるためのページです。
でも、ランディングページやセミナー告知ページを作っても、必ず申し込みがたくさん入るとは限りません。それはなぜでしょう? ということについて、今日は書いてみたいと思います。
結構、勘違いして、おかしな部分に力を入れて文章を書いている人が多いように思うので。
Contents
売れない理由を考える
ランディングページを作っても、申し込みがない・売れない理由は、大きく分けて3つあります。
- そのページを見てくれている人が少ない
- その商品やサービス、セミナーを必要としている人がいない
- 見せ方が悪く、必要な人にその良さが伝わらない
まずは、この3つのうち、つまづいているのはどこでなのか、分析することが大切です。
売れない理由 その1 そのランディングページを見てくれる人が少ない
では、「1」から見てみましょう。
「1」でつまづいている場合は、文章をどう改善しても、問題は解決しません。
まずはページに来てくれる人を増やすことが大前提です。
コツコツとこのブログのアクセスを増やす努力をするのもいいですが、「1」の問題をもっと簡単に解決する方法があります。
それは、広告を打つことです。
サイトのアクセスが安定して増えてくれば、広告はほとんど必要でなくなりますが、自力で(Google検索だとか、メルマガの読者などから)人を集められないのであれば、その時期は、多少お金を払って、広告を出すのが近道です。
売れない理由 その2 その商品やサービス、セミナーを必要としている人がいない
これもまた、文章をどう変えればいいかという問題ではありません。
そして、「1」のように問題を解決する手段もありません。ある意味、致命的な問題です。
知り合いに「あなたが、〇〇というサービスをしてくれたら、私、買うから」とか「人を紹介するから」と言われて、それを鵜呑みにしてはいけません。
そういう知り合いの言葉はいったん忘れて、きちんと「こんな人なら、こんな理由でこの商品(サービス、セミナー)を必要としてくれるはずだ」というシナリオをまず作ることから始めましょう。
マーケティングの世界では、「まず、ペルソナを設定しましょう」とよく言われます。
ペルソナというのは、世界に本当にいそうな「1人の人」のことです。
たとえば、私のブログでは、読者として5人のペルソナを設定しています(商品の場合は1人の方がいいですが、ブログの場合は、複数設定して、「この記事はAさんのため」「この記事はBさんのため」と考えて書いてもいいかなと思っています)。
たとえばその一人は、こんな感じの人です。
☆ペルソナ設定の例
・名前:水沢涼子
・年齢:38歳
・性別:女性
・住所:千葉県幕張市の高層マンション
・職業:今は専業主婦
・家族構成:夫と子供(5歳の男の子)
・家族の年収:夫の年収は800万円くらい
・ライフスタイル
6時半起床。朝ごはんを作り、夫を見送る。そのあと幼稚園バスがマンションの前まで来るので、子供を幼稚園に送る。
子供が幼稚園に行ったあと、コーヒーを飲みながら新聞を読む。そのあと、ユーキャンで勉強。2時間ほど自分を成長させる時間として確保している。昼ごはんはあるもので手早く調理し、基本、家で食べる。
子供がいるとできない家事を手早くすませ、午後2時半ごろ子供が帰ってくると、そのあとは子供と公園に行ったり、子供の相手をしながら、夕食の準備などをする。
21時ごろ子供を寝かしつけた頃、夫が帰ってくるので、料理を温めなおし、出す。テレビを見ながら、少し会話をし、小説を読んだ後、23時ごろ就寝。
・性格
真面目。一見、おっとりとした人当たりのよい性格だけれど、芯は強い。頭もいい。合理的。しっかり計画を立てて、コツコツ努力していくのが得意。その分、やや融通が利かない。
・悩み
日々の暮らしを幸せだとは思っているが、少し物足りなさも感じている。それなりに良い大学を出て、良い企業に就職し、採用や人材教育に携わってきた誇りも持っているが、子供が産まれるときに育休を取り、子供が1歳になった時に復帰せず退職してしまい、それから4年間(実質5年間)のブランクを感じている。
子供が小学校に入ったら働きたいと思うが、ただのパートとしてではなく、自分の経験を活かした仕事ができないだろうかと考えている。半年前、主婦が起業して成功したというテレビ番組を見たのに触発され、自分にも「起業」はできるのだろうかと考えている。そして、今は、起業につながりそうな資格などの勉強をユーキャンでしている。
☆人物を具体化することで、悩みが見え、その人が何を必要としているか分かる
ペルソナを作ることで、「お客さん(読者)」が具体的になります。
水沢涼子さんは仮の人間ですが、こんな人、いそうじゃないですか?
そうやって人物が具体的になってきたら、その人に話しかけるように文章を書けばいいし、この人が必要としていそうなサービスや商品を考えることもできるわけです。
よく、「そんな限定した一人の人に向けて商品を作ったら、広く売れなくなりそう」と言う人がいますが、そんなことはないんですよね。
これが不思議と、ピンポイントで「水沢さん」を狙えば狙うほど、共感してくれる人が多く出てくるのです。
先日私は、「ママになっても自分のペースで働くために知っておきたいこと」という記事を書きました。
これは「水沢さん」を意識して、「ママ 働く」というキーワードでSEO対策をして書いた記事です。
でも、この記事が50代独身男性の友人の心に響いたようで、facebookでシェアしてくれました。
そんなふうに、誰か一人に対して想いをこめて書いた記事は、他の人にも伝わるのです。
(手紙のコンテストの受賞作を読むと、関係のない人間でも、思わず泣いてしまう、というのと似ているかも?)
だから、文章を書くときも、商品を作るときも、「とにかく一人の人に、徹底的にファンになってもらおう」という意気で企画を練った方がいいです。
30代女性もいいけれど、40代女性も捨てがたいし、いや、男性も……なんて考えていたら、商品の開発はダメなんです!
売れない理由 その3 見せ方が悪く、必要な人にその良さが伝わらない
「ランディングページを作ったけれど、効果が出ない」というと、「3」に目が向く人が多いと思いますが、実は、「1」「2」の問題をきちんとクリアして初めて「3」を改善する意味があります。
「3」の部分が私の専門なので、ここについてはまた改めて詳しく書きますが、私が一番言いたいのは、
主役は誰?
ということです。
この意識を持つだけで、ランディングページは格段に良くなるはずです。
というのは、想いが強すぎて、「私は、私は」「私が開発したこの商品は、この商品は」と、「私」が主役になってしまっている失敗が多いように思うのです。
そうではなくて、主役は「水沢さん」なんです。
「優秀なあなたが、家にずっといて、その才能を社会のために使わないなんて、もったいないですよ! 水沢さん!」
だったり、
「家族は大切ですよね。5歳の男の子、大変ですけど、可愛いですよね。家族の時間も大事にしたいけれど、でも、自分の人生も大事にしたいですよね? 水沢さん」
なんですよ。
ま、本当には書かないとしても、意識ではですね。
そうやって、水沢さんの気持ちに寄り添ったうえで、
「私もこんな経験をしたんですけれど、こういう選択をしたことで(こんなサービスを使ったことで、商品を買ったことで)、人生が変わって、本当に良かったと思うんです。
これ、お薦めですよ」
の順番なんです。
でも、多くの人は、「私はこんな経験をして、でも、こうやって良かったですよ」とか「こんな経験をしたから、こんなふうに役立ちたいと思っているんです」から入ってしまう。だから、もったいないな~、と。
ランディングページ作成のコツは色々ありますが、まずはこの「誰に」を意識すること、その人を主役にすること、その2つを意識してもらえたらと思います。
これだけで、あなたの商品・セミナーは格段に売れるようになるはずです!
まとめ
ということで、今日のポイントは……
ランディングページを作って、集客したい! 商品を売りたい! と思ったら、次の3つを意識すること。
- 誰がどう必要としてくれる商品(サービス、セミナー)なのか、しっかり考えること
- その人にスポットライトを当てた宣伝文を意識して書くこと
- 広告費を使うか、SEO対策をして、ターゲット層に近い人をできるだけページに呼んでくること
以上です!
ランディングページの書き方については、また書きますね!
広告を出してまで人をたくさん呼ぶなら、その前にページの中身をしっかり作ることも、もちろん大切です。たくさん人が来てくれたのに、ページの中身がいまいちだったら、悪いイメージだけ広げちゃいますからね。