開業社労士500人から学んだ 起業して失敗する人の4つの特徴

よく会社の9割は10年以内に潰れるなどと言われます。

個人事業の場合、何割が廃業しているのか、正確な数字は分かりませんが、社労士という士業の世界であっても、一般企業で正社員で働くよりも稼げている人は、半分にも満たないように感じました(前職では、社労士のネットワーク運営の仕事をしていたので、開業準備中~開業何十年という大先輩まで、本当に多くの社労士に会いました)。

前職の経験と、今の起業家支援ライターの仕事や素敵な仕事人インタビューから学んだ「起業して失敗する人の特徴」について、今日は書いてみたいと思います。

私の独断と偏見も交ざっていますが、何らかのヒントになれば幸いです。

Contents

起業に失敗する人(なかなか成功できない人)の特徴

1.プライドが高い

プライドやこだわりが強い人は、言われたことを素直に取り入れる人に比べて、成長が遅いように感じました。

人の意見に流されすぎるのも問題ですが、ある程度は、人のアドバイスに耳を傾けたり、お客さんの要望に合わせてサービスの形を変えるのも大切です。

なかなか事業が軌道に乗らない人より、成功している側として教壇に立つ人の方が、意外と柔軟なところがあるな、と、スタッフ側だった私は感じました。

プライドが高いと、自分が困っているときに、素直に助けを求められないというのも大きいのかな、と思います。独立して、一人でやるからこそ、助け合える仲間が大事ですからね。

2.自己完結しようとする

「1」の最後の方に書いたことと似ていますが、やぱり、仲間がどれくらいいるかが、成功と失敗を分けるように感じます。

成功して見える先生でも、多くの人は「最初の数年はきつかった」と言われていました。でも、そういう大変な過去があっても、最終的に成功している先生は、「きつかったときは、〇〇(同じころ開業した人)とよく「俺たち、大丈夫かなぁ」とか言っていた」なんて笑い話をしてくれることが多かったです。

あと、素敵な仕事人たちを見ていて思うのは、みんな応援しあっているということです。

私のこのブログはコメントもほとんどつかない淋しいものですが(^_^;)、ブロガーとして成功している人は、やっぱり他のブロガーと仲良くして、コメントをつけ合ったり、シェアし合ったりして、お互いがお互いの存在を広めていっています。

社労士の開業塾では、「「Give and Take」じゃなくて「Give and Give」だよ」と言われました。

当時はよく分かっていませんでしたが、今はよく分かります。

無理のない範囲で、自分が得意なことで相手を助けたり、仕事が生まれそうなお客さんを紹介したり、相手のイベントやブログの記事をちょっとシェアしてあげたり、人の主宰するイベントにお金を払って参加したり……そういうちょっとしたことって、結構大事だな、と。

※成功している社労士の先生に「使った交際費は10倍になって返ってくるから、どんどん使った方がいい」と言われたこともありました。これ、結構、分かります。

ま、「無理のない範囲で」というのがまた、重要なんですけど。

負担に感じたり、「あのとき〇〇してあげたのに、△△さんは何のお返しもしてくれない」なんて思ったりしたら逆効果ですからね。

ただ、世の中面白いもので、「お返し」は当事者からではなく、まったく関係ないところから来たりするんですよ。

3.コツコツをバカにする

以前、人生丸ごと応援家のどいちゃんのインタビューで、カウンセラー・さわとんが昔は「ブラックだった(負のオーラ―満載だった)」ということを話してくれましたが(さわとんは「そうだったかな?」ということですが)、さわとんは起業してすぐ、ドリプラで脚光を浴び、すぐに出版まで決まり、とんとん拍子に「成功」していった人です。

でも、脚光を浴びて有名人になったものの、仕事自体は周りから思われているほどなく、生活は苦しかったらしい、というのが「どいちゃん」が暴露してくれた話でした。

でも、さわとんは、そこから、自治体を回って自殺予防の講演ができますと営業をしたり、毎月2回「カフェありがトン」という集まりを主催したりして(写真は、さわとんにもらった、第1回「カフェありがとん」の様子。さわとんとどいちゃんと、友人1人だったそう)、コツコツ活動を続け、仕事も増やしていきます。

起業してすぐ、「コツコツ」を経験せずに思いがけない方法で、ぱっと成功してしまった人というのは、あとで苦労することも多いようです。

もう一度、たなぼた的な成功を狙って、苦戦している人も知っています。

最初に、運よく、実力以上の「成功」を手に入れられた人はラッキーですが、アンラッキーでもあるのかなと思います。

人生には、コツコツ、小さなことを積み上げていく時期というのは必要です。コツコツの重要性を自分事として体感する時期も。

まれに要領よく、あまり努力せずに、ぱっと成功してしまう人がいなくもないですが、人は人。自分のペースで、着実に進んでいけばいいのです。

ぱっと成功したように見える人でも、その人はその人なりの課題を与えられ、その人の持ち場で頑張ることになっているはずですし、ねたむ必要も、下の方でコツコツやっているだけに見える自分を卑下することもありません。

今、できることをやるだけです。それが道を開きます。

4.自分の持ち場で勝負していない

なかには、「1」~「3」には当てはまらず、真面目に頑張っているし、人間としても魅力的だし、「いい人なんだけどね……」という人がいます。

ただ、恋愛でも「いい人なんだけどね……」は褒め言葉ではありませんが、ビジネスの世界でも、褒め言葉じゃないのかもしれません。

そういう人を見ていて思うのは、「その仕事と、あなたの性格の相性が良くないのかも……」ということ。

きっと開業社労士として成功しようとしていた頃の私も、傍から見たら、そうだったでしょう。
(前職の会社の社長にも「遊部さんは、開業社労士として、中小企業の社長の相手をするのが合うようには思えない」とはっきり言われました(^_^;) 私も、今はそう思います……)

人には合う業界・合う職種はやっぱりあるのです。

周りの人より勢いよく成功する人は、根拠のあるなしに関わらず、自信がみなぎっている人が多いです。ただ、自分が心から納得しているわけではない仕事をしているとき、頑張って演じようとしても、やっぱり内側から「自信」がみなぎっているようには見えないんですよね。

違和感を覚えたら、「ゼロベースで考える」ということも大事かなと思います。

社労士の場合、資格を獲るのも大変ですし、登録するのに何十万とかけていますし、私もなかなか登録を辞める決意が決まらなかったのですが……、「今の自分は、もう一度社労士資格を獲るために一から勉強しなそうと思うだろうか」と考えた結果、社労士の資格を手放すことに決めました(今月末まではまだ社労士です(笑))。

なにか手放せば、また新しいものが入ってくるはずですしね。

まとめ

書きながら、私もプライド高いし、自己完結しがちなんだよな~、なんて反省も……。

人には得手不得手があるもの。
苦手なことも「ゼロ」ではいけませんが、可能な範囲で、少しずつ着手していけばいいと思います。

コツコツ地道に積み上げた結果としての「成功」は、少しの逆風じゃ倒れません。

すごく成功しているように見える人だって、ほとんどの場合、数年の下積み生活はしているものです。

ゆっくり、あなたらしく進んでくださいね。
「1」~「4」のパターンを反面教師にしつつ。

でも、失敗したからこそ学べるものもたくさんあります。失敗を恐れすぎず、一歩ずつ進みましょう♪

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執筆者:遊部 香(あそべ かおり)

文章を書いたり、写真を撮ったりしています。

現在は、『凪~遊部香official site~』で主に活動中。

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