登山家・田部井淳子さんから学ぶ:一歩一歩の意味

今日の朝、「田部井淳子 最後の山へ」というNHKのドキュメンタリーを見ました。

田部井さんは、女性として世界で初めてエベレスト登頂を果たしたことで有名ですが、昨年の10月に亡くなりました。

5年ほど癌と闘病していたそうです。

「田部井淳子 最後の山へ」は、亡くなる3か月前に撮られた田部井さんの映像と、亡くなってからの旦那さんの映像で構成されていました。

驚いたのが、亡くなる3か月前、「末期がん」と宣告されて5年近くすでにがんと闘病していたにも関わらず、入院していた病院から富士山に登ったという、今回の番組のメインになっている映像でした。

しかも、その登山の一番の目的は、田部井さん自身の登山ではなく、「東北の高校生を元気づけるため、希望者90名ほどを募って、富士山登頂を目指す」というものなのです。

番組の中で、田部井さんが、

「今回の試みは周りからは反対されました」

と話しているシーンがあったので、「末期がんで闘病中なのに、富士山に登るなんて」という反対なのかと聞いていたら、

「登山経験のない高校生をいきなり富士山に登らせるなんて、と」

えー、そこなんだ。と、思わず、突っ込みたくもなり……。

結局、田部井さんは8合目あたりで「これ以上行ったら、自力で下山できなくなる」と山を下りることを決めるのですが、それでも、初の富士登山で言葉を発する気力もない無表情の高校生たちに比べ、田部井さんのなんと元気なことか……。

がん患者のイメージも変わったし、「前向きに生きていれば、病は克服できる」という神話も信じられなくなった感じでした。

でも、この番組を見、「自分も、もっとできるはずだ」と励まされた人は多かったのではないかな、と思います。

田部井さんの言葉

田部井さんの生き様からは、本当、いろいろなものが心に直接響いてきましたが、特に心に残ったのは、こんな言葉でした。

足をひきずりながらの一歩一歩でも、歩き続ければ必ず頂上にたどり着く。

エベレスト登頂を果たしたときも、本当にしんどくて、でも「いつかこの一歩は終わる」と信じて、ただ前に進み続けたと言われていました。

最近、色々と便利な世の中になり、「努力」より「効率化」がもてはやされる傾向にあるように思います。

でも、真に偉大な業績を残せる人は、引きづりながらでも足を一歩一歩前に進ませ続けられる人なのでしょう。

田部井さんのこの言葉からは、一歩一歩を続ける大切さと、そして「何があっても頂上に立つ」という固い意志を持つことの重要さが学べるように思います。

筋トレでも、「もう限界、と思った次の1回が効く」などとも言われます。

限界と思ったところでやめるのではなく、足を引きずってでも、もう一歩、二歩と進めないか考えてみることも人生では大切ですね。

かっこいい一歩じゃなくても、一歩は一歩。確実に私たちを成長させ、ゴールに近づけてくれます。

 

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執筆者:遊部 香(あそべ かおり)

オフィス言の葉代表
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