行動するところまで一緒に行うサポーターでありたい:パーソナルサポートプランナー 田島明子さん

田島明子さん

今日は素敵な仕事人として、パーソナルサポートプランナーの田島明子さんをご紹介します。

田島さんは、行徳(千葉県市川市・東西線沿線)から徒歩5分のところで「コラボ・ファクトリー」というお店をされていて、さらに行徳駅から徒歩30秒のところで「シェア・サロン」を始めるべく、今はその準備に駆けまわられています。

元々の本業はFP(フィナンシャルプランナー)で、今も保険の取り扱いもされているというし、お会いすると、「10個くらい事業をやっていてもおかしくないかも」という超エネルギッシュな行動派の方です。

ただ、お話を伺ってみると、やっていることは様々でも、そこには一つの真っ直ぐ貫かれた想いがあるのだな、と分かりました。

FPとして独立してからは21年というフリーランスの大先輩からは、ビジネスを軌道に乗せるために必要なことも様々学びました。是非、インタビュー、お読みいただけたら!

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「自分の魅力に気づく」「行動に踏み出す」という2つに関するサポート

さきほど、「やっていることは様々でも、そこには一つの真っ直ぐ貫かれた想いがある」と書いたのですが、田島さんの核にある想いは、

一人ひとりには必ず輝くものがある。それを一緒になって、もっと輝かせていきたい。
そうやって、人が願いを叶えていくのを見られるのが、自分の幸せ。

というもののようでした。

器用な人は、自分の長所や魅力を自分で理解し、それを効果的に人にアピールすることができるでしょう。

でも、そんな人はごくわずかです。

多くの人は、自分の魅力に気づけなかったり、自分の魅力を外とつなげるための行動に踏み出せなかったりします。

田島さんは、その「自分の魅力に気づく」「行動に踏み出す」という2つに関するサポートをしたいと考えていらっしゃるとのことでした。

田島さんはこんなふうに言われていました。

多くの人がコンプレックスを持っているけれど、それは、自分がただ感じているだけのもの。他の人から見たら、それは劣っている部分ではなく、逆に強みかもしれない。

でも、自分では陰ばかり見ているから、コンプレックスになってしまう。

そう感じるのには、こんな経験があったからだそうです。

私は新潟の田舎の農家の子供として生まれた。小学生の頃は周りはほとんどみんな田舎でのんびり育ってきた子だったけれど、中学に入ると、市街地の子供も多くなり、成績を競ったり、進路を真剣に考えるような空気になってきた。

そこでカルチャーショックを受けて、コンプレックスを感じてしまった。

特に友達のユーちゃんという子は、可愛いし、頭もいいし、スポーツ万能でお金持ちだった。しかも、いつもニコニコしていて性格もよく、その子にいつも引け目を感じていた。

でもしばらく経ったあと、その子が逆に、友達が多くて活発な自分を羨ましく想い、自分にコンプレックスを感じていたと知って、驚いた。

そのとき、人の価値観はそれぞれだし、自分の価値は自分では客観的に分からないものなんだなと思った。

その経験が、田島さんのある意味、今の活動の想いの核になっているようでした。

営業は自分を磨く良い仕事だった

田島さんは、高校卒業後、東京で就職先を見つけ、OLとして働きはじめますが、その頃からひとところには留まらない性格だったらしく、OLをしながらも、夕方からは、専門学校に通ってみたり、違うバイトをしてみたり、本当に様々な職種を経験したそうです。

そんななかで、営業職に出会います。人から「営業、向いているよね」とよく言われたものの、自分では最初、あまり好きになれず、人から期待されるほどには成果が出せないことに歯がゆさを覚えたり、どこかしっくりこないところもあったそうです。

それでも、

営業というのは、やり方が間違っていなければ、必ず結果が戻ってくるものだし、数字があることで結果が分かり、努力をしたり、自分自身を磨いたりするためには良い仕事だった。

そうです。

「頑張ったけれど、ダメだった」という経験も大切だと思いますが、「今回はダメだったから、次はこう改善しよう」と改善していって、結果として成果につなげていかなければ、「ダメだった」は、意味のない「失敗」になってしまいますものね。

田島さんは、そうやって、結果としてきちんと数字につながるように努力していった経験は、自分自身を作り上げるために大切なものだったと言われていました。

ただ、様々な営業を体験し、「営業が得意そうだから」と保険の仕事に誘われ、長くFPとして保険の仕事に関わりますが、大きな転機は、2012年に「コラボ・ファクトリー」を開いたことだったそうです。

行動する人は、本当に少ない

コラボファクトリーお店を開いたのは、元々はご主人の実家に空いたスペースがあり、そこを使わないで置いておくのはもったいないと思ったからでした(もともとは、模型ショップだった場所だそう)。

店を出すと考えたとき、多くの商品を仕入れるのには費用が掛かります。そこで田島さんが考えたのが、

委託販売をする店にしよう。

ということでした。

お店を始める前、市川にもっとつながろうと田島さんは「いちかわTMO(タウンマネージメントオフィサー)講座」を受講されたのですが、そこで出会った「いちかわ手づくり市実行委員会」という、手作り作家さんのためのイベントを企画している団体との縁も大きかったといいます。

そこでのつながりを生かし、田島さんは、布製品やアクセサリーや小物を趣味で作っているけれど、販売する場所や機会がないという人のためのお店を作ったらどうだろう、と思ったそうです。

以前ご紹介した素敵な仕事人の山下さん(今は渋谷でコーヒーショップを出されているバリスタさん)も、「始めはお金がなかったから、移動販売から始めた」と話され、「スモールスタート、スモールビジネスがもっと増えれば、日本ももっと暮らしやすくなるのでは」と言われていましたが、無理なく始められる範囲から、一歩踏み出すって、大事ですよね。

それが素敵な仕事人の大きな共通点でもある気がします。

でも、多くの人は、起業するには1000万円貯めないととか、立派な店舗を借りて、改装しないととか、すごく大きなところを目指して、「〇〇がないから、今はできない」となってしまう。それって、もったいないですよね。

さして行動力がない私でも、そう思うくらいなので、THE行動力の田島さんは、さらにもどかしさを感じているのでしょう。

行動する人って、ほんっとうに少ないと思う。

と言われていました。そして、こうも。

でも、なんでも、やってみないと分からない。
やってみるとシュミレーションと違うということが、山ほどある。

たとえば店でワークショップを開く。
これはいいものだから、絶対うまく行くだろうと思っていても、続けていくうちに、「最近、目があまり見えなくなっちゃって。細かい作業はつらいから、やめる」なんていう人も出てくる。

逆に、「え? これでいいの?」ということが、意外に受けてしまったりもする。

その地域に住んでいる人が本当に求めているものというのは、やってみないと分からない。頭で考えていても、始まらない。

確かに、そうですよね。

だから、ちょっとずつやるのがいいと思う。
ちょっとやって、うまく行ったら、広げる。

上手くいかなくても、小さいうちなら、方向転換も難しくない。
急に大きく始めてしまったら、方向も変えられない。

もう一歩、踏み込みたい

コラボファクトリーそんなふうに田島さん自身も「スモールスタート」されて、少しずつ自身の活動の幅を広げられているのですが、「コラボ・ファクトリー」でされているのも、「自分で作ったものを売りたい」という人のスモールスタートのお手伝いなのだと思います。

コラボ・ファクトリーでは、3日間場所を借りて「個展」や「グループ展」を開くことも可能だそうですが、それとは別に、作品を店に置いて、販売を店に委託することもできます。

それで田島さんは、こんなことも言われていました。

たとえば袋を作る作家さんがいるとする。

買う人は、“これは何を入れる袋ですか?”と訊く。でも、作家さんの方は、ただかわいいと思って作ってみたというだけで、用途を決めていないことも多い。

でも、たとえば“これは筆箱です。眼鏡ケースにもなりますよ”とか、そんな説明があるのとないのとでは、大きく違う。

確かにそうですね。

作家さんによって、フレンドリーに要望をくんでくれる人と、自分のこだわりが強い人と、様々なので、全員に同じ対応をするわけではないそうですが、田島さんは店主として、作家さんには、

「これはもう少し小さいと、売れるように思う」

「通帳入れとか、母子手帳入れとか、ある用途に特化したものの方が売れる」

「こだわるなら、とことんこだわって、何万円のものにした方がいいし、そうでないなら、手間は少し省いて、実用的なものをもう少し安く作った方がいい」

など、アドバイスもしているそう。

買う人の気持ちと、作り手の気持ちを上手く汲んで、現実的な落としどころを探っていく、ある意味コンサルみたいなものですね。

そして、そんな活動を4年ほどしてきた田島さんが最近強く感じるのが、

趣味ではなく、作家としてしっかりやっていきたいという人に向けて、行動するところまで一緒にやるコンサルをしていきたい。

ということだったそうです。

そして、最近、「パーソナルサポートプランナー」と名乗りはじめたとか。

ネットで商品を売りたいという人がいたら、一緒にホームページを作ることもする。

こんな人とつながりたいという話があったら、そういう人とつなげる。

ワークショップを開きたいということだったら、コラボ・ファクトリーやシェアサロンを使ってもらってもいいし、他にも色々場所を紹介する。

“こうしたらいいですよね”というところで終わりでなく、もっと踏み込んで、おせっかいをするようなサービスを事業として、もっとしっかりやっていきたいと思って。

15644790_924547467681819_1023817715_nそれが、「実際に行動する人って、本当に少ない」と思った田島さんが見つけた、「自分ができる、自分らしいこと」だったということですね。

田島さんはインタビューのなかで何度も「私は、おせっかいだから」と言われていましたが、本当に、「この人は、こうしたらいいんじゃないか」と思うと、動かずにいられないようでした。

私にも「こんなライター集団がいるのだけれど、素敵じゃない?」とか、「今度、この人に会ってみるといいんじゃない?」「一緒に組んで何かできそうよね」など、本当に様々な提案をしてくださいました。

こういう方が地元(行徳は私の住んでいるところの隣駅です)にいると、心強いですよね。

大事にしているのは、相手に利益を与えられるようにすること

そんな田島さんが大事にしているのは、常に

相手に利益を与えられるようにすること

だそう。ボランティアのような仕事でも、支払えるのなら、少しはお金を渡せるようにしたり、お金がないのなら、「やった甲斐があった」と思える、楽しみや喜びのような価値を渡せるようにする、と。

田島さんもボランティアで、「つくるんだ村」や「いちかわメディカルファーム」という畑活動をされているそうですが、純粋なボランティアだと、一般的に3年くらいしか続かないといいます。

田島明子さんだから、初めはボランティアでも、何か収益を生むように仕組みを作ったり、ボランティアの人にも何らかの価値を提供できるようにすることが大切だ、と話されていました。

ビジネスでも、相手が利益を得られるように常に考えていれば、結果として自分のビジネスも回っていく、ということでもあるのでしょうね。

田島さんが、フリーランスとして大事だと思っていることも、そのあたりにあるようでした。

そしてもう一つ大切にしていることは……

どんな人にもリスペクトを持つこと。

色々な人に会うと、なんだかなぁという想いをすることもあるけれど、そこに相手の良さもあるのかもしれないとプラスに解釈してみるようにする。

私はおせっかいだから、色々相手のためになるかもと思ってやってみるけれど、それが受け入れられないこともある。でも、それは相手の考えなのだから、そこにもしっかりリスペクトを持って、押しつけがましくならないようにする。

色々な意味で、リスペクトが大切だな、と思う。

なるほど。

素敵な仕事人インタビューも、田島さんで23人になりました。紹介、紹介で広がっていくうちに、少しずつ「千葉県」から離れていき、それはそれで面白かったのですが、なんとなく来年は「地元」でも積極的に活動したいなと思っていたとき、ちょうど田島さんとの縁ができました。

田島さんは、先にも書いたように「いちかわTMO講座」を卒業し、市川市を「住みたい町 No.1に」ということも掲げていらっしゃる方で、市川市にたくさんつながりをもっていらっしゃいます。

来年は田島さんにも色々な人を紹介してもらって、地元の素敵な人にもたくさん会っていきたいなと思います。


★田島さんのお店「コラボ・ファクトリー」
(千葉県市川市湊新田1-14-6 東京メトロ東西線 行徳駅徒歩約5分)

布製品やアクセサリーなど、自分の手作りの作品を販売してみたいという方が「作家」に向けて一歩踏み出すことができるお店です。

来年からは、パーソナルサポートの事務所にもなるそうです。お近くの方や、近くでなくても、「手作り作家」として活躍したいけれど方法が分からないという方、ご相談してみてくださいね。

https://www.collabofactory.jp/
https://m.facebook.com/collabofactory/


◆是非、他の素敵な仕事人インタビューもお読みください!
素敵な仕事人の定義と一覧

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執筆者:遊部 香(あそべ かおり)

文章を書いたり、写真を撮ったりしています。

現在は、『凪~遊部香official site~』で主に活動中。

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>> メインサイト「凪」



田島明子さん