「しあわせに自分らしく働いている“素敵な仕事人(起業家)”」の共通点から見えてきた、しあわせに働くヒントその9は、
人と違ったところではなく、同じところを見る。
人間、それまで生きてきた経験も、今している仕事も、出会ってきた人も、育てられ方も受けてきた教育も違いますから、考え方に偏りがあるのは当然です。
でも、そういう違っている部分を見て「自分とは合わないな」とはねつけるか、「表面的な考え方は違うけれど、目指しているところは同じだよね」と、「同じ部分」を見つけようとできるかで、その人の人生の幅は随分変わるんじゃないかな、というのが、最近私が強く感じるところです。
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for you か for me か違っても
たとえば、先月インタビューさせて頂いたソングレター・アーティストの安達さんとは、カウンセラーさわとんの紹介で知り合いました。
安達さんのインタビューを読んで頂ければ分かりますが、安達さんは徹底的に「for you」を唱える人です。「自分がやりたいこと」「自分が叶えたい夢」より、ただ目の前の人にできることをやっていけば、想像もしない未来が開けるのだ、と。
でもそんな安達さんを「素敵な人だから、会ってみるといいよ」と紹介してくれたさわとんは、今は徹底的に「自分を大切にすることが一番」という信念を持ち、その考え方を広げるための協会(日本セルフパートナーズ協会)まで立ち上げている人です。
さわとんはその理念を自ら実行するべく、「自分は歌が歌かったんだ。だから、歌う」と自分の為に歌を歌い始め、ライブを開催したり、先月はCDまで出してしまいました。
そのCDのなかには「自分のために生きろ」というタイトルで、「自分のために生きろ」というフレーズが20回ほど繰り返される強烈な曲も入っています。
でも、その曲の作曲と編曲をしているのは、安達さんという(笑)
そんなふうに自分が一番大切にしている「信念」みたいなものが正反対であっても、それでもお互いに尊敬しあい、一緒に音楽を作ろうと思ったり、ライブをして楽しんだりできる。
究極の孤独を引き受ける覚悟ができた大人だけが
それから、先週インタビューさせて頂いた大谷更生さんは、夢の空想画家・栗原進さんの紹介で会いましたが、大谷さんは「夢はなくてもいい」と言う。でも、栗原さんに夢ピクチャーを描いてもらったこともあるそう。
なんか、おもしろいですよね。
でも、それってやっぱり、一人一人が「自分は人とは違うし、人も自分とは違う」という究極の孤独を引き受ける覚悟ができた大人だからできることなのかな、と。
そうやって「すべてが一緒になるはずがない」と分かったうえで、それでも結局誰でも「結局みんな、同じ“人間”じゃない」と受け入れられる。
そういうのが一番理想の人間関係なんじゃないかな、と思います。
完全には同じになれない「孤独」を引き受けた人だけが、あたたかい、本当の仲間を作れるというのは、ある意味皮肉ですけれど、でも世の中、そうなっているんじゃないかな。
人との共通点を見つけよう
よく、「社交的な人ほど、人との共通点を見つけるのが上手い」と言われます。
同じ出身地だとか、同じスポーツをしていたとか、同じアーティストや本が好きだとか……。
私はずっと自分を「人見知りだ」と思っていたのですが、今、振り返って考えると、自分は人との間に色々なバリアを築いていたな、と思うのです。
私はフリーになる前は、社労士に向けてサービスを提供する会社の社員をしていたのですが、自分は社労士として開業したのに、なぜか雇われてそのまま「社員」になってしまったという引け目もあり、セミナーなどに来てくれる開業社労士の人と会っても、「あぁ、みんな活躍していてすごいなぁ。私なんて……」とどこか、卑屈になっていました。
同じ「社労士」という共通点まであるのに、その共通点を生かせず、違いばかり見ていた……。
でも、このブログの「素敵な仕事人」のインタビューももう12人になりましたが、さわとんの協力もあって、この半年くらい、今まで接したこともない、なんの共通点もなさそうな人たちに一人で会いに行って、1時間~3時間くらい話を聴かせてもらうということをしてきて、少しだけ私も変わりました。
さわとんが紹介してくれた人がみんな、心の広い、あたたかい人だったというのもあって、なんかあるとき、ふっと思ったんですよね。
「あぁ、みんな同じ人間なんじゃない」と。
そう思えたら、以前と同じようなメンバーが集まる社労士のセミナーに行っても、自分の気持ちが変わっていました。
社労士の業務の話をしたら、私には分からないこともたくさんあるけれど、でも、違っているのはそれだけで、一番下の土台には「人間味」というものがみんなにあるし、その上に載っている「仕事を通して社会に対してしたいこと」は実は同じなのかもしれないし、仕事以外の趣味では同じようなことを楽しんでいるかもしれない。
よくユングの心理学の話では、人間の目に見える部分は氷山の一角で、実は人は全員海底でつながっている(集合的無意識)みたいな話がでてきますけれど、なんというか、表面的な部分だけ見るのではなくて、もっと深い部分でつながろうと思えば、案外誰とでも打ち解けられるものなのかもしれないな、なんてことを、最近、感じています。
先日、夢の空想画家・栗原さんはどんな人でもみんな「大切なこの世界の構成員」と話されていましたが、私もそんなイメージをもって生きたいな、と思います。
海面に出ている部分は様々で、尖っていたり、いびつな形をしていて、なかなか他のピースとしっくりこないかもしれないけれど、それだって、海の底では一つながりなのだと。
今日のテーマとは違いますが、素敵な仕事人インタビューを通して自分が変わったなと思うのは、そういう、人に対する目が変わったということと、こういう「きれいごと」を、批判を恐れずに書けるようになったことかもしれないです。
「好きなことを仕事にする」「やりたいことで生きていく」なんて無理だという批判を半分恐れながら1年間やってきましたが、でも、実際に、苦労はしながらも、好きなことでしっかり、まっすぐ生きている人はたくさんいて、そういう人たちも恐れず「きれいごと」を信じ、口にして生きていました。
そんな人たちとの出会いが、今は私の宝物です。
あなたも是非、「きれいごと」で生きる素敵な仕事人(起業家)の仲間入りしませんか?
まとめ:しあわせに自分らしく働くために、そして生きるためには、人との共通点を見つけよう
人は、欠けているものを探すほうが得意です。
人と会っても、同じところより、違うところに目が行きやすいかもしれません。
でも、同じところに目を向けられるようになれば、きっと世界は変わります。
人生も、仕事に対する姿勢も、きっと変わってくると思いますよ。
★しあわせに自分らしく働くヒント【9】に続く……