宇宙飛行士もしているストレス解消法:ストレス・コーピング

コーピング

昨日、NHKでキラーストレスをテーマとする、ストレスとの付き合い方に関する番組が放送されていました。

そのなかで、ストレス対策に有効な手段として研究されている「コーピング」というものが紹介されていました。

(ストレス)コーピングというのは、日本語訳すると「ストレス対処行動」です。

臨床の現場でも既に取り入れられている、実践的な手法ですが、大学ではさらにその効果が出やすくなるよう研究も進められているという話でした。

今日は宇宙飛行士も活用しているというストレス・コーピングの具体的な手法をご紹介します。

Contents

ストレス・コーピングとは?

「宇宙飛行士もしているストレス解消法」などと書くと、誰でもにあてはまる、最強のストレス解消法があるようですが、そうではありません。

絵を描くのが好きな人にとって、絵を描くことはストレス解消になりますが、絵を描くことが逆にストレスになる人もいるわけです。

ですので、ストレス解消に大切なのは、「自分に合ったストレス解消法」を知ることです。

一つひとつは、些細なことで構いませんので、自分のストレス解消になりそうなことを考えていきます。

たとえば……
・コーヒーを飲む
・好きな音楽を聴く
・歌う
・好きな作家の本を読む
・映画を見る
・買い物に行く
・散歩する
・走る
・泳ぐ
・水族館に行く
・遊園地に行く
・温泉旅行に行く
など。

昨日のテレビでも言われていましたが、「大事なのは、できるだけたくさん挙げること」です。

また、「コーヒーを飲む」という、いつ、どこででも、10分くらいあればできそうなことから、「温泉旅行に行く」など数日かかりそうなものまで、様々な状況に対応できるように、種類も豊富にしておくといいかと思います。




項目を挙げるだけでなく、効果を測定することも大切

コーピングの考え方は、そうやって事前に、自分のストレス解消に役立ちそうな項目を挙げておき、ストレスを感じたら、そのなかの一つをやってみて、効果があまり感じられなかったら、また次のものをやってみる、というものです。

昨日の番組では、宇宙船のなかで、ギターを弾く宇宙飛行士や、無重力を利用したひとりサッカーをする宇宙飛行士の映像などが紹介されていました。

そして、ある大学の研究として、その「ストレス解消に効果的だと思われる項目」を一つずつやってみて、その結果を0~10の数値で記録していくという方法も紹介されていました。

番組ではそこまででしたが、人のストレス自体にも種類があると思うので、そのストレスごとの効果を考えるというのも、有効かと思います。

たとえば、人から何か言われて腹が立ったというストレスと、人ごみの中にいて疲れたというストレス、ずっとパソコンのシステムと格闘していたから疲れたというストレスは、似たところもありながら、違う部分もあると思うのですよね。

だから、あるストレスに対しては、走るというのが有効だったけれど、他のストレスに対しては、コーヒーを飲む方が有効だったということもあるかもしれないな、と。

コーピングとは、ストレス解消のための自分の取扱説明書

人の価値観や考え方は違いますし、同じ人間であってもその時の気分で違うことを感じたり、言ったりするため、「人間の取扱説明書」というのは、当然、作れません。

でも、「人の感情というのは分からないもの」と、そこを聖域とかブラックボックスにしてしまう必要はないかな、と最近感じます。

自分のことでも分からないことはあるけれど、でも長年生きていれば、「あぁ、こういうことで落ち込みやすいな」とか「こういうことがあると、腹が立つんだな」ということは、なんとなく分かってきます。

そして、そういうときにどんなことをすれば、その感情が収まったり、ましになったりするのかも。

ネットやSNSの発達で、つい意識が外に向きすぎる現代、なかなか自分の感情の動きを仔細に見つめる時間は少なくなりがちですが、そんな今だからこそ、もっと自分自身に関心を向け、「自分の取り扱い説明書を作ろう」という意識を持ってもいいのかもしれないですね。

(最近、若い人のあいだでは西野カナ「トリセツ」という歌がはやっているようですが、人に向けたものではなくて、あくまで、自分自身が自分自身をしっかりケアするためのトリセツということで)

ということで、ストレス解消のための自分の取扱説明書の作り方。

  1. ストレス解消に有効だと思われる行動をできるだけたくさんリストアップする
  2. ストレスを感じたときに、そのなかの行動を1つしてみる。
    どんなストレスを1~10のどれくらいの数値で感じていたのが、
    その行動後、1~10のどれくらいになったのか、効果を確かめて、記録する。
  3. 「2」でもあまりストレスが減っていなかったら、2つ目の行動を選択し、実行する。
    その結果も1~10の数値で記録する。
  4. 半年ほど「2」「3」を繰り返してみると、ストレスの種類ごとに効果的なストレス解消法が見つかるはずなので、それを書き留め、取扱説明書にする。

是非、やってみてくださいね。

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執筆者:遊部 香(あそべ かおり)

文章を書いたり、写真を撮ったりしています。

現在は、『凪~遊部香official site~』で主に活動中。

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