今日は、「今度のプレゼン、自分には絶対上手くできないと思う」など、同僚や後輩が「不安」を感じているとき、どう対応するのがいいか、という話を書きたいと思います。
励まし方を失敗すると、相手は「もう二度と、この人には相談しない」と思ってしまいます。そうならないためにも、ぜひ、気を付けるポイントを学んでいただけたらと思います!
これは仕事に限定せず、配偶者や恋人、友達が悩んでいるときにも使えますので、現在、同僚や後輩がいない方も読んでくださいね。
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励ます前に、相手の感情に寄り添う
以前、「深刻な相談事をされたとき……」という記事でも、安易に「大丈夫」だよなどと励まさず、相手の話を聴くことが大切ということを書きました。
ただ、相手が落ち込んでいるときほど、良かれと思って、「大丈夫だよ」とか「君にならできるよ」など、明るい口調で、励ましてしまう人も多いのではないでしょうか?
でも、本当に落ち込んでいる人のカウンセリングでは、明るい曲よりも暗い曲をかけた方がいい、というデータもあります。
失恋したときには、ハッピーな恋愛ソングより、失恋の悲しみを歌った曲を聴いて、思い切り泣いた方が立ち直れた、という経験、みなさんにもないですか?
ということは、
本当に不安を感じていたり、落ち込んでいる人と、「明るく元気な励まし」は、あまり相性が良くないのです。
自分とあまりに違うムードやテンションで返されてしまうと、「あぁ、この人には私(僕)の気持ちは分からないだろうな」と、逆に心を閉ざさせてしまうことにもなりかねません。
※相手の落ち込みが、深刻なものではなく、ちょっと不安に感じている、ちょっとやる気を失っている程度なら、明るい励ましが有効なこともあります。
無責任な励ましよりも、相手を勇気づけられるお勧めの方法
話を元に戻して、後輩から、「今度のプレゼン、上手くいかない気がして心配でたまらないんですけれど、どうしましょう?」などと、本当に思いつめた表情と口調で相談されたらどうしましょう?
答えの一つは、「どうして上手くいかない気がするの?」と相手にそう思った理由を聞いていくことです。
とことん、相手が感じていること、話したいことに付き合う、ということですね。
それが一番お勧めですが、もうひとつ、
「じゃあ、もし、失敗したら、どうなるかな?」と、「最悪の事態」を想像させるという方法があります。
相手が「失敗したら、この企画が通らないでしょうね」などと応えたら、「企画が通らなかったらどうなるのかな?」とさらに質問を続けます。
そんなふうに、答えが返って来たら、さらに質問をぶつけるということを繰り返し、「最悪の事態」まで想像させるのです。
そうすると、どうなるか?
大抵は、「失敗しても、まぁ、それくらいか」と、理解でき、「不安」は消えます。
そして、「不安」が消えれば、「じゃあ、具体的には、どういうところを直すと、このプレゼンは良くなるのだろう」という「現実的な対処」に考えを移すことができるようになるのです。
まとめ:不安を感じている人を効果的に励ますには……
ということで、不安を感じている人を励ますときにも、自分のネガティブな感情とつきあうときと同じように、「消そうとせず、まずは受け入れる」ことを大切にしてあげてください。
そして、「失敗したらどうなるのか?」など最悪な事態を想像させて、「なんだ、この程度か」と思わせるということです。
これは、人を励ますときにも使えますが、自分が勇気をもって一歩踏み出せないときにも有効な方法です。
素敵な仕事人インタビューを受けてくださった中小企業診断士の楊さんはこう言われていました。
是非、活用してみてくださいね。
大抵の場合、上手く行かなくたって、
リスクなんて、その程度のもの。
そうやって、冷静に考えると、“なんだ、大したことない”と思えて、動けるんじゃないかしら。