最近、「ポジティブでないといけない」というような、ポジティブ信仰が蔓延しているような気がします。
しかし、無理にポジティブになろうと考えたり、落ち込んでいる相手を力づくで励まそうとしたりすることには弊害もあります。
落ち込んでいる理由や感情を見ないようにして、無理に「明るい未来」だけを見ようとするのは、臭い匂いを消臭するのではなく、芳香剤で紛らわせようとすることに似ています。
今日は、「悲しい」「つらい」「寂しい」「腹が立つ」などネガティブな感情に心を支配されたとき、どうしたらいいのか、ネガティブな感情とつきあう一つの方法をご紹介します。
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ネガティブな感情にも目を向けてあげましょう
気持ちが塞いだり、悲しい気持ちになったり、何かに腹が立ったとき(怒りは二次感情ですから、その奥には悲しみや寂しさなどの感情が隠れています)、その感情に寄り添うことも大切です。
じっとその感情を静かに見つめる時間を持つと、自分がどうしてそのような気持ちになったのかが分かってくるはずです。
もしその悲しみなどの感情を感じる体の特定の部位(たとえば胸とかみぞおちとか、頭とか)があったら、そこに意識を集中させてみたり、その感情を擬人化して、その感情が訴えてくることに耳を澄ませてみることもできます。
普段、私たちは何かうまく行っていないことがあると、それを解消しようと新たな行動を起こしたり、気持ちを変えてくれる音楽や本を求めたりしがちですが、落ち込んでいるときには、何かを「足す」より「引く」方が大切なこともあります。
「引く」というのは、ただ静かな環境で目をつむり、自分の心や体に意識を向けるということです。
無理にあらがうより、そんな感情が心の中にあると認め、受け入れたほうが、心は穏やかになります。そして、心が穏やかになれば、ネガティブな感情はさほど気にならなくなるのです。
EFTでネガティブな感情と向き合ってみる
マイナスの感情を解放し、手放すためには、「Emotional Freedom Technique(略してEFT)」という手法も役に立ちます。
非常に簡単な手順で、マイナスの感情の度合いを弱めることができます。
ここでは簡単に紹介しますが、その手順は……
- どんなことで、どんな感情になっているのか(最近あったことでも、トラウマになっていると感じられる過去のことでもOK)を明確にする。
- その感情の強さを1~10段階で測る
- セットアップフレーズを作る
(「1」のマイナス感情の要因+マイナス感情+「そんな自分を受け入れます」などの言葉。たとえば「私は、仕事でミスをして叱られたことに今はダメージを受けているけれど、そんな自分を受け入れます)など) - 空手チョップポイント(空手のチョップをするとき当たる小指側の部分)を軽く指先でトントンとしながら、「3」のセットアップフレーズを言う
- セットアップフレーズの中心的な言葉(例でいうと「ダメージ」や「叱られた」などがいいでしょう)下記12の部分を片手の人差し指と中指で、軽く「トントン」と叩いていく
・頭のてっぺん
・眉頭
・目尻
・目の下
・鼻の下
・あごのくぼみ
・鎖骨の下のくぼみ
・脇の下(脇から10センチほど下)
・親指
・人差し指
・中指
・小指 - 「2」と感情の強さが変わったか確認する。
感情が十分弱まったと感じるまで、「4」「5」「6」を繰り返す。
というだけです。
騙されたと思って、やってみると、「あれ、ちょっと楽になったかも」と思うはずです。
興味を持った方は、是非、ブレンダさんの本を読んでみて頂けたらと思います。
すべての望みを引き寄せる法則 夢を叶えるタッピング ブレンダby G-Tools |
まとめ:ネガティブな感情は無理に消そうとしない
ということで、悲しい・つらい・腹が立つなどのネガティブな感情も、否定しないで、まずは認めてあげましょう。
そんな感情も自分のなかにあるのだと認めてしまったほうが、すっきりとし、心穏やかに過ごせるはずです。
ただ、EFTの手法は、合う人も合わない人もいると思いますので、ほかの記事ではまた違った方法もご紹介しています。そちらもぜひ、参考にしてください。