嫌いな人はいないに越したことはないですが、“この人、嫌だな”と思う人がいない、というところまで、悟りきるのは難しいですよね。
でも、この「嫌い」という感情は、分析してみると、ちょっとおもしろいです。
たとえば、 「あのとき、あの人が、私にああいうことをして、そのせいで、私は非常に大変な思いをした。だから嫌い」 というのなら分かりやすいですが、 「特に理由はないのだけれど、なんとなく、あの人の話し方とかやることが気に入らないんだよね」とか、 「あの人を見ていると、なんか苛々する」なんて言う人もいますよね。
そういう「嫌いな人」って、どういう人なのでしょう?
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「嫌いな人」は自分の鏡
ショックなことかもしれませんが、「嫌いな人」は、「自分と似ている人」「自分が本当はやりたいと思っていることを、実際にしている人」であることが多いと言われています。
たとえば、成功してお金持ちになっている人を見ると、
「世の中、お金じゃないよ。あんなふうに贅沢にお金を使う人は嫌だね」
と、頻繁に言う人がいたとします。
そういう人は、本当はもっとお金持ちになりたいのに、その欲求を押さえつけている人であることが多いのです。
言われてみれば、そうかも……と、思いませんか?
人を「いい」と思うときも、「悪い」と思うときも、その判断の軸が自分にあるから、好き嫌いが生まれます。
たとえばファッションに全く興味がない人は、お洒落な人を見ても「素敵」と思えないので、褒められませんし、逆に、羨ましいと思うこともありません。
ブランド物に興味がない人は、どのロゴが高いブランドなのかも分かりませんから、「ブランドものばっかり持って、気取ってる」と他人を批判する人は、それなりに自分もブランド物に興味がある人なわけです。
自分を冷静に分析するツールに
「嫌いな人」が自分の鏡だと知ったとき、私もちょっとショックを受けたのですが、逆に考えれば、この「嫌い」という感情は、自分を冷静に分析するのに役立ちます。
たとえば、「あの人は、要領よく立ち回って、大したこともしていないのに、上から評価されていて、気に入らない」と思ったら、「自分ももう少し要領よくやりたい」とか、「上からもっと評価されたい」と考えていると分かるわけです。
自分の欲求をきちんと理解し、適度にその欲求を満たしてあげられれば、周りの人に腹が立つことも減ります。
苛々したとき、その人の悪口をいうより、自分の欲求を満たしてあげるほうが、建設的ですよね?
まとめ:嫌いな人がいたら
- 自分はその人のどこが嫌いなのか冷静に分析してみる。
- 自分が本心ではやりたいことをその人がしているから「嫌い」と思うのではないかと考えてみる
- そうなのだったら、本心でやりたいと思っていることを、自分もしてみる。
そんなふうに行動してみるのもお薦めですよ!
[…] 以前「嫌いな人」というコラムで、嫌いな人は自分が本当にしたいことを教えてくれる存在でもあるということを書きました。 […]