好きなことを仕事にする(3):「好き」の要素を考えてみよう

昨日、一昨日で「好きなことを仕事にするのは大変」なのかどうか、考えてみました。

参考
「好きなことを仕事にする(1)」「好きなことを仕事にする(2)」

今日は、よく大人が口にするアドバイス「好きなことは仕事にしないほうがいいよ」の本当の意味について考えてみたいと思います。

Contents

「好き」を仕事にすると失敗する?

私も社会に出る前、何人かに「好きなことは仕事にしないほうがいい」と言われました。

一番覚えているのは、旅行の添乗員さんに言われたことです。

確かに、旅行が好き → 旅行がたくさんできそうだから添乗員になろう という思考回路で添乗員になったのなら、それはきつくなるだろうな、ということが想像できます。

自分の趣味のために旅行するのと、人を楽しませるために旅行につきあうのとでは、全く「旅行」の意味合いが違ってくるからです。

ただ、これは、「好き」を仕事にしたから失敗だったということではないと思います。

「人を案内することが好き」という人が、添乗員になったら、「好きなことは仕事にしないほうがいい」という言葉にはならなかったように感じるからです。

 

好きの「要素」を考える

きっとこの添乗員さんは、自分が色々なところに行き、自分が色々な物を見、自分が色々な経験をすることが好きだったのであって、人にそういう経験をさせることが好きだったわけではなかったのでしょう。

ただ、人のことだとそう客観的に判断できても、自分のことだと分からなくなってしまうことも多いのかもしれません。

「好きなこと」(この場合「旅行」)について、それがどうして好きなのか考え、その「好き」の要素が、仕事(この場合「添乗員」という仕事)になった場合にも残っているのか、考えるのがまず大切です。

「好き」な要素が「自分で色々な場所に行き、色々な経験をする」ことなら、添乗員より、旅行の企画を立てる仕事や、ライター、レポーターなどが「好きな仕事」になる可能性もあります。

旅行が好き=旅行の関する仕事、となることもありますが、違う視点で攻めていった方がいい場合もあります。

 

やってみないと分からない

今は就職活動も大変になっていますから、実際に仕事に着く前に「自分が本当にやりたいことって何なのだろう」と学生は真剣に考えるようになっていると思います。

でも、身もふたもない言い方をすると、結局、

「その仕事が本当に好きな仕事なのか、やってみないと分からない」

というのが、究極の答えのようにも思います。

私は、本を読むのも文章を書くのも好きだったので、出版社に勤めた方が良かったのではないかと思っていた時期もありますが、実際に編集の仕事を少しやってみて、「私は書きたいけれど、編集する側は無理だ」と気づいたりしました。

(ただこれも、編集の仕事の一部をしただけなので、どっぷりつかってみると、また違った感想を抱くかもしれません)

誰の言葉だったかも忘れてしまったのですが、以前、

「やりたいことを見つけろと言うより、生活費を稼ぐためにとりあえず働けと言う親の方が子の為になる」

というような言葉を読んだことがあります。

最近の若い人は「やりたいことを見つけろ」と、実際社会に出る前に言われすぎて、やりたいこと探しに疲れてしまっているということもあるかもしれません。

あまり深く考えすぎず、まずはアルバイトでもボランティアでも身近な仕事をしてみる。その仕事の好きな要素と嫌いな要素を分析して、好きな要素がもっとありそうな仕事に移ってみる。

多くの人は、本当はそういう方法でしか、「好きなこと」は仕事にできないのかもしれません。

そうでない人もいますが、「社会に出てみないと、本当に好きな仕事は分からないよ」というくらいの気持ちでいた方が、楽かもしれません。

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執筆者:遊部 香(あそべ かおり)

文章を書いたり、写真を撮ったりしています。

現在は、『凪~遊部香official site~』で主に活動中。

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