昨日の「好きなことを仕事にする(1)」の最後に、「「夢の周辺」にいることを選ぶのも、悪くない選択」ということを書きました。
夢の周辺にいれば、好きなことを部分的にでも仕事にできるチャンスが転がってくる可能性があります。
ただ、好きなこととは、まったく違うところにいても、そのスキルが「特技」に近いレベルだった場合、思わぬ形で、「好き」が仕事になることもあります。
今日は、「まっすぐ夢に向かって進むことはできなかったけれど、あきらめきれない場合」について書いてみたいと思います。
キラリと光る特技は周りが放っておかない
東京駅開業100周年記念のSuica。当日の購入希望者への対応のまずさで悪い方に評判が立ってしまいましたが、そのニュースのおかげで、記念Suicaのデザインが多くのメディアに取り上げられ、有名になったようにも思います。
その記念Suicaのデザインですが、書いたのはプロのデザイナーではなく、JR東日本の社員の女性なのだそうです。
高校時代、芸大の受検に失敗したその女性は、絵という「好きなこと」で食べていくことを断念し、「絵」とはまったく関係のない駅員(今は車掌だそうです)として働きはじめました。
でも、上司から頼まれてつくった駅オリジナルの絵ハガキが「プロ並みの仕上がり」と評判となり、それをきっかけにして、100周年記念Suicaのデザインをすることになったそうです。
「好き」が、明らかに光る「特技」にまでなっていたら、周りが放っておかないという実例のようで、好きな話です。
私も素敵なデザインだと思いますが、東京駅の改札で働いていたときによく見ていた天井や天窓のデザインが活き、また色調は「改札でよく案内した年配の方に持って欲しかったから」セピア調になったとのこと。
日々の仕事と「好き」のコラボレーションがまたいいです。
2つ以上のスキルを掛け合わせる
以前「●×▲で勝負する」という記事でも書きましたが、一つのスキルだけでトップを目指すのは大変です。
でも、2つのスキルを掛け合わせると、ライバルはぐっと減ります。
上記の女性も「絵のスキル」だけではなく、それに他の画家は持っていない「駅への想い」があったから、JRにふさわしい絵が描けたのかもしれません。
有名人で、ぱっと浮かぶのは、たとえば「さかなくん」などは、魚の知識と絵のスキル(さらにあのキャラクター?)を掛け合わせていますよね。
色々かけあわせたところで、有名人になるほど突出するのは難しいですが、「●×▲といったら、Aさん」など、周りの人に覚えてもらえるくらいになるのは、きっとそう難しいことではありません。
是非、自分の「好き」を「プロのレベルには到底及ばないから」と切り捨ててしまわず、大切にしてもらいたいと思います。
[…] 【参考記事】 好きなことを仕事にする(2) http://vitarals.com/2015/10/post-71.html […]
[…] 参考: 「好きなことを仕事にする(2)」 「好きなことを仕事にする(3)」 素敵な仕事人に教えてもらった「好きなことを仕事にする方法5選」 […]