先日、厚生労働省が、育児参加をする男性社員を応援する企業を表彰する「イクメン企業アワード」と、部下の仕事と子育ての両立を支援する管理職を表彰する「イクボスアワード」のグランプリを発表しました。
女性の立場から見ると、まだまだ女性の「育休取得」さえ、浸透しきったとは言えない状況の気がしますが、政府は今後、「男性の育休取得」を後押ししていく方向のようです。
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助成金情報も
9月23日の日経新聞によりますと、厚生労働省は、男性の育児休暇取得促進のために、新しい助成金を創設する方向だそうです。
過去3年間に男性社員が1人も育児休暇を取っていない企業で、
・1人目の従業員が育休をとれば30万円
・2~5人目が育休をとれば15万円が企業に支払われる、という助成金だそうです。
この助成金の男性社員が取る「育児休暇」というのは、「配偶者の出産から8週間以内に5日以上」取りさえすればいいとのこと。
小さな一歩は重要
民間企業で、男性の育休取得を奨励しているとして紹介される企業の記事などを時々、新聞やネットで見ますが、大抵は、長くて数週間、下手をすると、1日や2日などの「有休消化と変わらないんじゃない?」という事例も、堂々と「男性の育休取得奨励事例」として公開されています。
1年や1年以上(保育園が見つからない場合1年半まで延長可能)休むのが普通だと思われている女性に比べ、「え? それだけ?」とい短さですが、ただ、私はこういう小さな第一歩を踏み出すことって大事だな、と思います。
上記の助成金の「5日以上」という要件も(まだ確定ではありませんが)、かなり現実的な線をついていて、好感が持てます。
意識とムードを変える
先に書いた1日、2日の育休取得の事例ですが、その企業は、1週間程度の育児休暇取得を推進し、その結果、1日であっても休暇を取得した人をカウントすると、「100%取得」になったそうです。
この話から考えられるのは、
・初めから大きな一歩を狙わない
・1日でもいいから、取得を義務付ける
(育休は取って当たり前、という雰囲気を作る)
ということが重要だということが分かります。
それプラス、私が思うのは、いくつかパターンを作って、提示してみるといいのではないかと感じます。
ただ「育児休暇を取りましょう」と言われても、「どんなふうに?」となり、「1日でいいなら、1日だけとりあえず休むか」というムードになってしまいそうです。
ですので、「1日」「1週間(土日除くと5日)」「10日」「1か月」「8週間」(このなかに1年というのを入れてもいいですが、別の見せ方でもいいかもしれません)など、パターンを作って選択してもらうようにしておくと、少し長い期間休んでみようというムードも生まれてくるかもしれません。
男性の育休取得には、企業だけではなく、社員側にも及び腰のところが多々見受けられるように感じますが、女性の優秀な管理職が育休を取得しながらも活躍している企業もあるわけです。
「忙しい職場だから、無理」と言うのは、簡単ですが、女性は「無理」に思えるところに道を開いて、やってきているわけです。
1日の育休取得からでもいいので、社会全体の「当たり前」が少しずつ変わってくるといいなと思います。