最近、日中住宅街にいることが多いせいか、ヤクルトレディをよく見かけます。結構、頼んでいる家があるのでしょうか?
生協の車もよく見かけますが、生協くらい様々な物を扱い、大量の配達があるならともかく、小さなヤクルト数本を配達していくだけでビジネスが成り立つというのは、不思議に感じることも。
保育所完備という求人
そんなふうに思っていた最近、ヤクルトレディを募集する求人チラシがポストに投函されていました。
街中で見かける配達員も若い人が多いなと思っていたのですが、「小さな子供がいるママ」にターゲットを絞り、「保育所完備」を大々的に謳うチラシで、ある意味、うまいなと感じました。
その保育所も、一般の認可や無認可よりずっと優遇された料金なので、手取りを考えたら、絶対お得ですよ、という見せ方。
サイトにも載っていました。
http://www.yakult.co.jp/yakultlady/hoiku/
※都市部ではフルタイムで働いていないと認可に入るのはほぼ不可能ですので、そういう意味でも「企業内保育所」は大きな可能性ではありますね。
ただ、このヤクルトレディ、パートではなく、あくまで「業務委託」で、ほとんど完全歩合のような制度になるようです。
ノルマはない、買取はないということですが、決して「楽」な仕事ではないような……。
それでもこのシステムが回り、続いているということは、「子供が小さくても、働きたい」と思う女性は多いということなのではないかと思います。
「ワーク」と「ライフ」
一般に「ワークライフバランス」という言葉は、「ワーク」は控えめにして、もっと家庭とか趣味も大事にしよう、という意味合いで使われます。
ただ、妊娠・出産を機に仕事をやめ、家事と育児だけになる生活というのも、ある意味「ワークライフバランス」が崩れた状態のように感じます。
(小さい子供の育児は、本当の「ワーク」以上にハードな「ワーク」ですが……)
もちろん、それを「崩れている」と感じず、楽しめる性格であって、さらに家計のために働く必要もない人ならいいのですが、そうでなければ、やっぱり人生には「ワーク」という社会とのつながりもある程度は必要なのではないかと私は考えます。
ヤクルトレディの募集は、その「ワークライフバランス」の見落とされがちな側のバランスに上手く焦点をあてて、成功している事例なのかもしれません。
政府も「企業内保育所」の設置は後押ししていますが、「企業内保育所」をパート・アルバイトの採用のために上手く活用できるところが、今後、伸びていくかもしれませんね。