資格を獲ると、人生変わりますか?

先週末は社会保険労務士試験でした。社労士試験は、毎年7~9%程度の合格率で(ただ毎年かなりの変動があり、この10年のあいだに5.4%だった年も10.6%だった年もあります。※結局この年、2.6%という驚くような合格率になります)、それなりに取得が難しい国家資格になっています。

難しさは税理士や司法書士には及びませんが、社労士を取得するために必要な勉強時間の目安は「1000時間」と言われていますから、本気で資格を獲ろうと思ったら、それなりの覚悟と姿勢と、犠牲(今までやっていた何かを辞めて1000時間捻出するという)は必要になります。

でも、資格を獲るとそれだけで人生は変わるのでしょうか?

私は社会保険労務士の資格をとり、開業したものの、開業3か月で社員になり、5年後には社労士関係の知識を持った「ライター」として独立しました。

今は社労士登録はしていません。そんな私が考える「資格を獲ると人生変わりますか?」という問いに対する答えを今日は書いてみたいと思います。

 

資格で成功している人は、「資格を獲ったら何か変わるか?」とは考えていない

しかし、世の中には「資格は取るだけでは意味がない」「資格を獲っても稼げる人はわずか」など、“資格試験のために努力しても、意味があるの?”という問いかけも、溢れています。

そうなると、多くの人は迷います。「本当に、1000時間もかけて勉強する意味があるのだろうか」「資格を獲っても何も変わらないのではないだろうか」と。

始める前に悩むならいいですが、勉強を始めた後に、そう悩み始め、「やっぱり意味がないかもしれない」と辞めてしまう人も多いように思います。

でも、私が多くの社労士を見てきて思うのは、社労士で成功している人は、「社労士の資格で食べていけるだろうか」とか「資格を獲ったら、人生変わるだろうか」とは考えてきていません。

きちんと社労士の資格で食べている人は、「社労士として稼いでいく」と決め、「そのために、何をしたらいいか」「何が自分にできるか」を考え、それをただ淡々とこなしていっているのです。
ときに困難にぶつかり、凹むことがあっても。

いわゆる資格取得後の「成功例」ではない私の場合

私の場合は、正直、「社労士の資格で食べていけている」というような成功パターンではありません。

新聞や雑誌に「社会保険労務士 遊部香」としていくつか記事を書かせてもらったこと以外、実は「社労士」という資格が必要になった仕事というのは、ほとんどないのです。

でも、私は、社労士の資格を獲るために勉強し、社労士として開業しようと動き回ったのは、とても価値のあることだったと思っています。

 

良かった点を挙げれば、

  1. 社労士の勉強を始めただけで、そうでなければ出会わなかったであろう様々な人と出会えた(勉強を始めた時点で「H18社労士合格」という分かりやすいタイトルのブログを立ち上げたこと、mixiのコミュニティに登録したことが大きかったです)
  2. そういう人から新たな情報を得て、さらに興味の幅が広がり、心理学やコーチングの勉強を始め、視野が広がり、考え方や生き方が変わったこと
  3. 社労士の開業塾に通ったのをきっかけに、5年ほど人事コンサル関係の会社に勤めることになり、そこでも様々な経験をさせてもらったこと
  4. 「3」の会社で働くうちに、「ただの趣味」と思っていた文章を書くということを、仕事に活かす方法があるということに気づかせてもらったこと

などです。

※私の周りの「社労士資格を持っていて、成功している人」のなかにも、実は社労士資格が不要な分野で活躍してるという方は多いです(経営コンサルとか研修講師とか)。

資格を獲って人生が変わった人が何%いれば安心?

たとえば深刻な病気になり、半年後の生存率が「3割」だと言われても、「7割」だと言われても、大事なのは自分が生き残れるかどうかです。

確率は、あくまで確率でしかありません。

ある資格を獲って、それで稼げるか、その資格を活かして職業人生を変えられるかどうかも、結局、その人次第です。

平成25年の厚生労働省の統計によると、社労士(開業・勤務合わせて)の平均年収は530万円らしいですが、開業社労士の場合、一人で1000万円稼いでいる人もいれば、会社の形にして億単位で売り上げを立てている人もいます(社労士という資格は、法人ではなく個人のものなので、正確には、その会社は、「社労士という資格を持った代表の設立したコンサル会社」という形ですが)。
また逆に、年収100万円、200万円の開業社労士も当然います。

要は、自分が「その資格を活かして、ちゃんと稼いでいくぞ」とか、「人生を変えるぞ」と、思えるかどうかです。

私は社労士試験の勉強をしていた時は、専業主婦+塾講師のアルバイト程度の仕事しかしておらず、心から「この状況から脱して、もっと自分の力を発揮できる環境を手に入れたい」と思っていました。

資格に限らず、一歩踏み出せば、必ず何かは変わる

私は実は大学生の頃に一度、社労士の試験を受けて、落ちているのですが、それでも、勉強したことは、まったくの無駄ではなかったと思っています。

(そのときに労働法を少し勉強していたから、新卒で入った会社でも、働くルールについてある程度分かりましたし、10年後にリベンジしようという気にもなったと思います)

つまり、何が言いたいのかというと、「やってみようか」と思ったことは、「意味があるかどうか」を考える前に、やってみたらいいのではないか、ということです。
資格の話に限らず、新しい仕事でも、スポーツでも、趣味でも、なんでもです。

それをやるために、たとえば会社を辞めないといけないとか、借金をしなくてはいけないとか、何かリスクを背負うことがあるのなら、慎重になる必要がありますが、そうでなければ、できる範囲で、まずは小さく始めてみればいいのです。

始めてみて初めて、見えてくるもの、分かってくることがあります。
そして、何かを変えたいと思って、新しいことに取り組んだら、必ず何かは変わります。
それが、当初考えていた変化とは違った方向であったとしても。

何か始めてみたい、何か変えてみたいと思ったら、まず一歩、踏み出してみて欲しいなと思います。

ただ、「起業したい」「独立したい」だから資格が必要だという人には、資格がなくてもできることから始めてみたらどうでしょうか、とも言いたいです。

案外、資格がないとできない仕事は、世の中に多くないものですよ。

このあたりのことは、下記の記事に書いていますので、参考にしていただけたら。

私が社労士を辞めたわけ:資格で起業の落とし穴

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執筆者:遊部 香(あそべ かおり)



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