残業する人の方が評価されるのは、おかしくない?

以前は「長く働く社員こそ、忠誠心があり、いい社員だ」という風潮があったようですが、最近は「残業時間ゼロ」でどう成果を出すかという本が巷にあふれ、「残業時間が少ない社員こそ、優秀な社員だ」と捉えられている節があります。

私自身は、「同じ仕事なら、できるだけ短い時間でこなす」ということを目指してしまうところがあり、結果として、社員時代は、誰よりも残業しないことで有名になるほどでした。

当時は、上の人からも「仕事が早い」と評価され、だからこそ、いち早く会社を後にしても、特に表だって後ろ指を指されることもありませんでしたが、私自身は「残業が少ない人=優秀な人」とは思いません。

でも逆に、残業を多くする人が、やる気があって、いい社員とも思いません。

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残業の多い少ないは「優秀さ」より「価値観」に左右されるのでは?

残業の多さ、少なさは、結局のところ、その人の「価値観」なのではないかと思います。

自分のプライベートな時間にやりたいことがある人は、「どうしたら職場にいる時間を減らせるか」を重視し、効率を上げることを目指すでしょうし、

仕事をしているのが何より楽しいと思っている人でしたら、たとえ効率よく与えられた仕事を終えられたとしても、新しい企画などを考えて、自分で自分の仕事を増やし、労働時間も増やしていくでしょう。

仕事をしているのが本当は一番楽しいのだけれど、家庭の事情で帰社の時間は変えられず、だからこそ決められた時間にできるだけ早くぎゅっと凝縮した形で仕事をする、という人も多いと思います。

(これから家族の「介護」の問題で、そういう状況に置かれる人は、年々増えていくと予想されます)

また、時間の長さとは関係なく、困って問い合わせの電話をしてきてくれた人には、徹底的に力になってあげたいと思う人もいれば、そういう対応にも効率を求める人もいるでしょう。

要は、自分の「価値観」と「職場の価値観」が合っていればストレスを感じないし、そうでなければ、ストレスを感じるということかと思います。

「やる気」と「残業」の関係

そんなことを考えたのは、下記の調査を読んででした。

「やる気」と「残業」の切れない関係(ヴォーカーズ調査)
http://www.vorkers.com/hatarakigai/vol_17

記事の趣旨としては「社員の士気が高いほど残業時間が長くなる傾向」ということでしたが、残業が多くて士気が高い会社と、残業が少なくて士気の高い会社、それぞれを紹介しているのが、なかなか興味深かったです。

残業100時間以上で士気が高い、「ヒートアップ型企業」

1.株式会社オープンハウス

2.マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社

3.株式会社ドリームインキュベータ

4.株式会社リンクアンドモチベーション

5.セキスイハイム東北株式会社

残業40時間以下で士気が高い「メリハリ型企業」は?

1.三井不動産株式会社

2.スターバックス コーヒー ジャパン株式会社

3.株式会社スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニー

4.株式会社バンダイ

5.株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド

最近は、残業を減らすと特別手当が出るような「残業を減らすことに価値を置いている企業」も増えています。

しかし、昔と変わらず、長時間働く人がやる気のあるいい社員だという風土の会社もあります。

どちらがいい、悪いはありませんが、「あなた」に合う会社と合わない会社があるとは思います。

会社を選ぶときは、色々なデータを拾い集めて、自分に合った会社を見つけることがお薦めです。

そして、「働いた時間」でなく「成果」で評価されたいと思う人「残業が多い人ほどやる気がある」と考える会社の思想に反発がある人は、独立してフリーで働く方がもしかしたら、合っているのかもしれません。

私自身は、会社を辞めてから、改めて、自分の価値観はフリーで働くことに合っていたなと思います。

 

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執筆者:遊部 香(あそべ かおり)

文章を書いたり、写真を撮ったりしています。

現在は、『凪~遊部香official site~』で主に活動中。

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