最近、子供に「将来なりたい職業は?」と訊くと、多くの子が「公務員」と答えるらしいです。
「安定した仕事だから」という理由で。
子供が自分でそんなことを考えるとは思えませんから、親がそうやって教育しているということでしょう。
確かに、今、親になっている私たちの世代(現在40歳くらい)は、就職で苦労したり、転職で苦労したりしています。
もう少し前の世代には、社会人になってすぐバブルが崩壊して、リストラの憂き目にあった人もいるのでしょう。
だから、子供にはそんな苦労はさせたくない、というのは分かります。
でも、「なりたい職業」というのは、本来、もっと直感的に感じるものじゃないでしょうか。
たとえば、活躍するスポーツ選手を見て。自分や家族を助けてくれたお医者さんや看護師さんを見て。自分や家族を笑顔にしてくれるおいしいお菓子屋さんを見て……。
ま、小学校の文集を作るとき、最後まで「なりたい職業」が決まらず、呼び出しを食った私が言うことではないかもしれませんが……(^_^;)
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美容師の離職率は10年で9割
ところで、美容師の離職率は、10年で9割だそうです。
つまり、10人同期が入っても、10年後には自分だけになってしまう、ということ。
やはり美容師は休みがとりづらいし、営業時間外にカットの練習などもしなくてはいけないし、どうしても労働時間が長くなり、プライベートな時間がとりづらいから、それに耐えられない人はすぐに辞めてしまうということでした。
私は保守的な性格もあって、気づいたら高校生の頃からずっと同じ美容室に通っています。
つまりもう20年以上。
そのあいだに、担当してくれていた人が3人辞めました。
今は4人目の人。
その人は、10年以上その美容室で働いている「1割」の人です。
その「1割の人」の言葉が素敵だった
その人は、前述の、「最近の子は、安定した仕事だからと公務員になりたいというらしいですね」という話をしたあと、こう言いました。
でも、安定した仕事にするかどうかは、自分次第ですよね。
確かに。
離職率9割の職業は、客観的に見れば「安定してた仕事」ではありません。
でも、10年以上続けている彼女にとっては、もう「安定した仕事」になっているのです。